トヨタ自動車の豊田章男社長は18日、記者団に対し「日本でのモノ作りにこだわっていきたい」と述べ、円高の進行など経営環境が厳しい中でも安易な生産移転は考えないことを強調した。その上で政府に対し「成長戦略(を考えるうえ)で自動車産業をより重視してほしい」と要望した。
豊田社長は日本の製造業の現状について「理屈で考えたら日本でつくるのはあり得ない」と話し、急激な円高進行などが経営上の相当な重荷となっているとの認識を示した。ただ日本のモノ作りを支える大事な時期にさしかかっているとも指摘。「よほどのことがない限り、海外に簡単に(工場を)持っていくようなことはしない」と語った。
円高への対応については「秘策はない」と話すにとどめ、「日本には知恵がある。正しいと思ったことはやり続け、結果が出なければすぐやり方を変えることも必要」と持論を展開した。
また「今はトンネルの中を走っている状況」とも語り、社員のやる気を引き出すため、スマートグリッド(次世代送電網)や電気自動車(EV)といった「光」をみせていくことが重要だと強調した。今後、海外で収益を伸ばす上で、車だけでなく住宅事業を展開することがトヨタの強みになるとの考えも示した。
トヨタ自動車、豊田章男、円高
日経平均(円) | 9,498.49 | -1.76 | 18日 大引 |
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ドル/円 | 81.20 - .22 | -0.04円高 | 19日 2:50 |
ユーロ/円 | 113.54 - .58 | +0.92円安 | 19日 2:51 |
長期金利(%) | 0.870 | -0.005 | 18日 14:57 |
NY原油(ドル) | 81.25 | -1.44 | 15日 終値 |
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