西日本新聞

修験道踏破盛り上げ 「山伏弁当」でもてなし 上毛町のグループ添田町で講習

2010年9月7日 01:50 カテゴリー:九州 > 福岡
竹の皮に包んだおにぎりやもち、おかずには、しいたけ、ゼンマイ、タケノコ、山芋の煮付けなど品数は多い(添田町議の久保田実生氏の資料より) 
お好み亭「華」の末永妙子代表(左端)から弁当の作り方の講義を受ける町食生活改善推進協議会メンバー

 日本三大修験(しゅげん)道場とされる英彦山六峰の一つ、上毛町の松尾(まつのお)山(471メートル)で、山伏たちが修業を行った行場16カ所、約35キロを踏破する「松尾山修験道回峰行」(11月6、7日)の参加者に振る舞おうと、同町の食生活改善推進協議会のメンバーが江戸時代の精進料理を再現した「山伏弁当」づくりに取り組んでいる。

 回峰行の後、参加者の山伏気分を盛り上げようと、主催する実行委が「山伏弁当」を企画。同協議会は、添田町の道の駅「歓遊舎ひこさん」で、3年前から「山伏弁当」を予約販売していると聞き、メンバー8人が8月31日、製造元の同町の飲食店、お好み亭「華」で講習を受けた。

 「華」は4年前に日本山岳修験学会の長野覚顧問の監修を受け、江戸時代に英彦山参拝者の宿舎で出されていた精進料理を再現。さらに、サツマイモのてんぷらや果物を加えるなど現代風なアレンジを加え完成させた。

 講習で「華」の末永妙子代表は、主食のもちが食べるころには固くなるため、サトイモをもちに混ぜて解決したことなど失敗談を交え解説。メンバーは熱心にメモをとりながら作り方を学んだ。同協議会の飯田トシ子会長は「高価な食材は使っていないのに、おいしくて栄養価も考慮されている。先人の知恵を感じた」と感心していた。

 回峰行は参加費3千円で先着50人の参加者を募集中。問い合わせ先は、上毛町役場大平支所=0979(72)2111。

=2010/09/07付 西日本新聞朝刊=

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