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9月に派遣解雇、「でかいことやったる」 84歳刺殺、金銭目的と供述
大阪府吹田市の府営住宅で住人の河内山十一さん(84)が殺され、預金口座から現金が引き出された事件で、窃盗容疑で逮捕された山崎義久容疑者(52)が9月中旬、派遣社員として勤務していた会社に解雇を通知されていたことが18日、関係者への取材で分かった。山崎容疑者は「金が欲しくて最初から殺すつもりで家を訪ねた」と供述しており、大阪府警は計画的な犯行だったとみている。
同僚らによると、山崎容疑者は同府茨木市の大手電機メーカーの関連会社に派遣され、工場で製品の包装を担当していたという。しかし同社が10月末と11月末に一部の派遣社員を雇い止めすることになり、山崎容疑者も9月中旬の面談で解雇を通知されたという。
山崎容疑者は面談後、休憩室に怒った様子で現れ、「やってられんわ。何かでかいことをやったる」と大声で話していたという。
一方、河内山さん殺害について、府警の調べに「遊びに行くという名目で河内山さん宅を訪ねたが、金が欲しくて最初から殺すつもりだった。台所にあった包丁で殺害した」と供述したことも判明。財布とキャッシュカード数枚、携帯電話を持ち出したという。
河内山さんがケアサービスを利用していた同府吹田市内の2カ所の福祉施設に息子を名乗る男の声でかかっていた予約取り消しの電話は、この携帯電話から発信されていた。山崎容疑者は「携帯電話は捨てた」と供述しているという。
河内山さんの預金口座からは計約340万円が13回に分けて引き出されていたが、山崎容疑者は今月17日に逮捕されるまでの数日間、パチンコやパチスロに興じる姿が目撃されていた。
逮捕前日の16日朝も、茨木市の自宅前で、笑みを浮かべて財布の中身を確認し、自転車で外出した。