ここに、自分の天使と出会い、交流したある幸運な一人の女性をご紹介します。これはすべて現実におきたことで、フィクションでもファンタジーでもありません。そして実は現在も続いていることなのです。

ギリシア人女性、ヴァッスーラ・ライデンは、国連に勤める夫と二人の子供を持つ主婦でした。彼女は画家で、テニスの選手としても知られ、数カ国語を話しファッションモデルの仕事ももつという、多彩な資質に恵まれた幸福な女性でした。

その出来事が起こったのは1985年11月、インドのとなりにある小さな国バングラデシュの首都ダッカでの昼下がりの事でした。ヴァッスーラは買い物リストを書こうと鉛筆を取り、一枚の紙に書き始めようとしました。すると突然、自分の手が何者かにそっとつかまれたような感覚におちいったのです。 彼女の手は突然、ハートマークを描き始めました。そしてハートの真ん中から伸びるバラの花を描き始めました。ヴァッスーラが驚いていると、手は続けてこう書きました。
「こんにちは。私はあなたの守護の天使で、名前はダニエル」 彼女はとても驚きましたが、同時にとても嬉しさがこみあげてきました。家の中で、飛んでいるような気持ちになり、地に足がつかないほどに狂喜乱舞しました。 「私は地球でいちばん運がいい、こんなふうに自分の天使と話しあえる、たぶん地球でただ一人!」

あくる日も天使は戻ってきました。何時間も一緒に楽しく話して過ごし、その次の日も戻ってきました。驚いたことに、次の日に天使がやって来た時、彼は一人ではなく、それぞれ声の違う天使たちの大群と一緒だということが、ヴァッスーラには分かりました。天使たちは誰もがすごく興奮していて嬉しそうでした。まるで何か素敵なことが起こりそうに。その喜びようから、天ではお祭りかしら、とヴァッスーラは思いました。すると天使たちは声を一つにしてこう歌うのです。 「いまに嬉しいことが起こりそう!」

嬉しいことというのが何のことなのか、いくら考えてもヴァッスーラには見当もつきませんでした。それが自分に関係したことだというのは分かるのですが、今ひとつ実感がわかず、ピンと来ていませんでした。それでも、そのコーラスは一日中聞こえていました。間に数分間の沈黙をおいて、同じ言葉を繰りかえし繰りかえし歌い続けていました。天が開くたびに同じ大合唱で。 「いまに嬉しいことが起こりそう!」 「いまに嬉しいことが起こりそう!」

ある時ダニエルはこう言いました。「神は近くにいて、あなたを愛しておられます。」ヴァッスーラはこの言葉に特に何の感銘も受けませんでした。いかにも天使が言いそうな、使い古された言葉だったからです。それは一種の慣用句のようなもので、意味があるものとは感じませんでした。彼女はとくに何の反応も示しませんでした。天使もそれ以上何かを言うことはありませんでした。

数日後のこと、ダニエルの態度が急に変わり、とても深刻な様子になったのが分かりました。天使はたいへん厳かな調子で、ヴァッスーラにこう頼みました。
「みことばを読んでください。」
ヴァッスーラは尋ねました。「それはどういう意味?」
天使はいっそう深刻な様子で説明しました。
「あなたには、その意味がよく分かっているはずです。聖書のことです」
「でも、家には聖書はないわ」
「それは分かっています。すぐに買いに行ってください。」
「ここはイスラムの国(バングラデシュ)よ。本屋にいっても聖書は置いてないわ。」
「あなたの子供が通っているアメリカン・スクールの図書館で買えますよ。」

彼女は迷いました。天使の言うとおりにするべきか、断って家にいるべきか。もし友達や夫がこの話を聞いたらなんて言われるだろう。だいいちこの私が、聖書を手に持ってみんなの前に立ってるなんて、想像もできない! 買ってきてもすぐに家のどこかに隠さなくちゃいけないわ、と考えていました。でも、天使のあまりの深刻そうな様子に、従うことにしました。ヴァッスーラは聖書を買ってきて家に帰り、開いてみました。詩編が目にとまりましたが、さっぱりちんぷんかんぷんでした。

このとき、ヴァッスーラは最初の試練の段階に入ったのです。天使はヴァッスーラにある人物の姿を見せました。それはぞっとするほど醜いもので、彼女はそれを軽蔑するあまりに激しく泣きました。それはむきだしで、むかつくような醜悪な感じなのです。そして泣きながらこう言うしかありませんでした。
 ─ こんな風にどうしようもなく悪いから、私なんかまともな死に方にふさわしくない、死んでズタズタに裂かれてハイエナの餌食になってもしかたない。
それは一週間にわたる「清め」の始まりでした。醜い人物の姿は、ヴァッスーラ自身の霊魂の姿だったのです。

天使ダニエルのおとずれは、実はこれから起こる大規模な奇跡のほんの導入にすぎませんでした。この後すぐ、永遠の至高者である方が、ついに彼女の前に姿をあらわすのです…


私の天使ダニエル
ヴァッスーラ・ライデン ¥2100

「私の天使ダニエル」は「神のうちの真のいのち」の導入編およびテーマ別抜粋集です。「神のうちの真のいのち」のメッセージに初めて触れる方、全体像をつかみたい方に最適です。


ダニエル:では本当に聖書の中で言い尽くされていると思うのですね?
ヴァッスーラ:そうです。ですからこういったことの理由がわからない。何も新しいことは書かれてないし。
神がこれらのメッセージをお与えになりたいのです。
私でなければならない理由があるのでしょうか?
いいえ。神はあなた方皆を愛しておられます。これらのメッセージは、あなたの基礎が初めはどうであったかを思いださせる手立てにすぎません。私のメッセージを伝えなさい。
ダニエル、あなたはなの?
神の僕(しもべ)ダニエル。

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