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臨床試験で出血、東大医科研が報告せず
東京大学医科学研究所が、がんを治療するワクチンの臨床試験中に患者が出血したことを、同じような臨床試験をしているほかの医療機関に報告していなかったことが15日、わかった。
東大医科研の付属病院は08年、膵臓(すいぞう)がんの患者に対し、開発した「がんペプチドワクチン」を投与する臨床試験を行った。その後、患者の消化管から出血したため、出血の恐れのあるほかの患者を臨床試験の対象から外すことを決めた。しかし、東大医科研がこのワクチンを提供しているほかの医療機関には報告されていなかった。
厚労省は、個別の医療機関で行われた臨床試験について、ほかの施設への報告義務は定めていない。しかし、医療関係者の間では「患者の安全性にかかわる情報はすべて共有すべき」との声も上がっている。
東大医科研は、15日の会見で「今回の臨床試験は医科研が単独で行ったもので、ほかの医療機関への報告義務はなかった」という見解を示した。
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