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イラク通貨・ディナールを今買えば将来必ず高値になる―。なじみの薄いイラクやスーダンなどの通貨取引をめぐるトラブルが相次いでいる。広島県生活センターなどに寄せられた苦情・相談は9月末時点で計17件に上る。購入しても国内での換金は困難なため、同センターは「慎重な対応を」と注意を呼び掛けている。
同センターと広島市消費生活センターによると、通貨取引をめぐる苦情・相談は今年に入って急増したという。両センターが受け付けた17件のうち14件が60歳以上で、高齢者がトラブルに巻き込まれるケースが目立っている。
相談事例の多くは「イラクが復興すれば通貨価値が数十倍になる」「別の業者から購入してくれたら数倍で買い取る」などと言葉巧みに勧誘。しかし「実際に購入したが、買い取りを断られた」「業者と連絡が取れない」といった苦情が多い。
広島市内では7月、70代女性が2万5千ディナール(約1750円)を1口10万円で購入するよう勧誘され、計75口を買い取った。750万円を振り込みディナール紙幣が届いたが、業者と連絡が取れなくなったという。
国民生活センター(東京)によると、ディナール取引をめぐる相談は全国で400件を超え、被害額は約9億6千万円に上る。スーダンの通貨・ポンド取引についても約20件の相談が寄せられている。
両通貨とも国内の銀行では両替できない。同センターは「貨幣価値は急激に変動することはない。換金性の乏しい通貨でもあり、業者の話をうのみにしないで」と呼び掛けている。
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