今日は奈良で行われた「関西州政治家連盟」の研修会に参加してきました。
西宮市議会議員・今村岳氏から、地域主権を考える際に必要とされる論点の整理。
大阪府議会議員・浅田均氏と大阪市議会議員・川嶋広稔氏から、
大阪都構想「One大阪」についての大阪府と大阪市それぞれの見方。
総務省自治行政局行政課 理事官 新田一郎氏による、国が現在行おうとしている地域主権改革の説明。
政治家を対象とした研修会に参加するようになって一年以上が経ち、最初の頃は知らないことだらけで「ほうほう、勉強になったなぁ」という感じだったけれど途中から「どのようにして学んだ内容を活かすか」など、宿題を持って帰ることが多くなりました。今回はその最たるもので、いま私が一番力を入れて考えなければいけないテーマであるだけに(気持ち的に) "重い" 研修会でした。
会場は世界遺産の春日大社、奈良公園にはたくさんの鹿、懇親会は美しい会場で美味しい料理、にも関わらず撮った写真がこのアングルからの2枚しかないというのが重さを物語っているのかも^^;
というわけで、これから復習やります
先週読んだ一冊の本、『 国民の遺書
』。
この本は昭和35年以来、靖国神社境内の鳥居横に月一通掲げられている英霊たちの遺書、遺稿の中から百通を取り上げたものです。遺書・遺稿は神社が発行する冊子「英霊の言乃葉」にもまとめられていますが靖国神社でしか買うことはできず、本書は靖国神社の全面協力のもと初めての一般書籍化だそうです。
私が今の道を選んだ原点は、沖縄で戦争関連の史跡や施設を巡り、苦難の時代を過ごした日本人の形跡に触れたことでした。
現代に生きる私たちは日々の生活で平和について考えることは少ないと思います。
今の日本の平和は、苦難の時代を過ごした先人たちの上に成り立っています。
戦争のために10代20代で死んでいった若者がたくさんいます。
同じ日本人として、彼らが命をかけて守った日本を「なんとなく」破綻させるようなことは絶対に避けなければいけません。
彼らは愛する家族や友人のために遺書を残しました。
その多くは勇ましい内容の文章が書かれていますが、本心は必ずしもそうでは無かったのではないかと思います。10代20代の前途有望な若者が、愛する家族を残してまでも早く死にたいなんて思うでしょうか。
それでも、日本という国を、愛する家族を守るために自分の命を捧げた。
是非一度、『 国民の遺書
』 手にとって読んでみて下さい。
そして少しでも彼らの想いを感じていただけたならば幸いです。
尚、この本の印税の7割は靖国神社に寄付されるということです。
昨日の記事の 「百舌鳥・古市古墳(~中略)講演会」 の会場は我が母校、大阪府立大学でした。
大学構内に入るのは卒業以来12年ぶり。新しい建物も立ってたりするんですが雰囲気は当時のままで学生時代を思い出してなんだか懐かしい気持ちになりました。
そんな大阪府立大学ですが、いま大学自体の存続の必要性が問われています。
というのも、5兆円を超える多額の借金を抱えて年度内の予算を必死にやり繰りしている大阪府で、この大学だけで年間108億円もの税金が投入されているという現実があるから。
今あるものを無くすという議論になった時に、どうしても反対派の人々というのが出てきます。それは地域に住む人であったり、大阪府立大学の場合であれば卒業生であったり。感傷的な部分が大半を占めると思うんですが、これから少子高齢化や財政問題でますます厳しくなる日本の将来を考えるにはノスタルジーだけでは立ち行かないというのが現状です。
そこで今回は少し冷静に大阪府立大学の問題を考えてみたいと思います。
まず、国公立の大学は授業料が私立に比べると安いというのは周知の事実だと思うんですけど、なぜ安いかといえばそれは税金を投入しているからなんですよね。
平成21年度の大阪府の税収が1兆1500億円ですので、そのうちの約1%を大阪府立大学の運営に充てている計算になります。
この税収1兆1500億円を大阪府民880万人で割ると、一人当たり約13万円。1%が大阪府立大学に投入されている計算ですので、両親と子供2人の4人家族ならば年間5200円を払っていることになります。もちろん、大阪府立大学に通っていない家庭も含めて大阪府民全員です。
どうでしょう?大阪府民の皆さんは、「そこまでして維持しなくてもいいんじゃないか」と思い始めてきたんじゃないでしょうか。
私は大阪府立大学の卒業生ですが、現状のままであれば正直いって廃止もしくは他大学と合併になっても仕方ないのではないかと考えています。
大阪府立大学は、大阪に絶対に欠かせない大学というわけではありません。国公立だと大阪大学や大阪市立大学があります。私立大学もたくさんあります。大阪府立大学を目指す学生の多くは、「自分の偏差値に近いから」という理由なのでは。
多額の税金を投入して、単に「授業料が安くて偏差値そこそこの大学」というだけでは存在意義が見出せません。
大切な税金を使うのならば、大学としては漫然と経営すればいいだけではなく、やるからには関西ナンバーワン、いや特定の分野だけでも日本一を目指すような講義の場を目指すべきだと思います。これから日本は世界と競争して勝ち残らなければなりません。そんな中で、世界と勝負ができるような人材をどんどん輩出してほしい。
入ってくる学生にも「皆さんの税金のおかげで安く授業を受けさせてもらっている、それならばちゃんと勉強をして将来大阪にとって必要とされる人材にならなければいけない」という気持ちで望んで欲しい。
そこまで大学側も学生も意識を持って望めば、きっと税金を使ってまでも必要とされる大学になるはずです。そういった意識改革をせずに、ただ税金を投入して延命措置をするだけでは大阪にとっても悪影響を及ぼすのではないでしょうか。
無くす、無くさないといった議論は大阪府立大学に限った話ではありません。
ただ無くすの反対!と声を上げるだけではなく、もっと冷静に「本当に存在意義があるのか、どうすれば改善できるのか」を考えなくてはいけないと思います。
自分やその周りだけ良くても、大阪が沈没してしまっては元も子もありませんから。。
卒業生として、我が母校・大阪府立大学の益々の発展を願って・・・