海軍壕公園を後にして向かったのは、糸満市摩文仁にある平和祈念公園。
この地で今回の沖縄遠征の大目的・「沖縄全戦没者追悼式」が開催されます。
平和祈念公園にはこれまでも何度も訪れていますが、慰霊の日は独特の空気が漂います。敷地内の駐車場は使用できず、近くの農園などの臨時駐車場に車を泊めてそこからシャトルバスで移動。
園内には遺族たちが集まり、まるで賑やかな「お祭り」のような雰囲気。
ここ平和祈念公園には「平和の礎」というものがあります。
沖縄県民に限らず、県外、そしてアメリカ人、韓国人など国籍に関わらず沖縄戦で亡くなった24万人を越える戦没者の名前を刻んだ「平和の礎」。
遺族は石に刻まれた名前を探し、指でなぞり、「今年も会いに来たよ」と話しかける。そして石の前にシートを敷いて家族で弁当を広げ宴会を行います。
アメリカ人も祈ります。国籍や人種なんて関係ありません。それぞれの国のために戦った先人達に敬意を示し、今の時代を生きる私たちは手を取り合って新しい未来を創っていかなくてはなりません。
また、慰霊の日には敷地内にある「平和祈念資料館
」の入場料が無料に。
遺品や遺書が展示され、当時の新聞や映像が沖縄戦の悲劇を物語っています。
これは「沖縄って大変だったんだよ、可哀想でしょ」という同情を誘う目的のものではありません。沖縄の悲劇を通じて、「二度とこんな戦争を起こしてはならない、平和な世界を創っていかなくてはいけない」という強烈なメッセージです。
11時50分からは式典が始まります。
副知事、県議会議長の挨拶に続いて正午から1分間の黙祷。
遺族会会長の追悼の言葉、献花、知事による平和宣言。
高校生の「平和の詩」朗読。来賓の挨拶。
菅総理の挨拶の様子。
沖縄県知事や県議の話には拍手が起こり、総理の時には野次や罵声が飛ぶ異様な光景・・・。
式典終了後、國場幸之助
元県議と会い、献花までの長い行列を進む間に沖縄の諸問題について意見交換をさせていただきました。
沖縄を訪れて地元の人と話をすると、本州との温度差がはっきりと感じられます。しかしこの空気を埋めねばなりません。
國場さんは私にこう話しました。
「戦後50年では解決できなかったけれど、100年を迎える2045年には沖縄が抱える問題に終止符を打ちたい」。
沖縄に暮らす人たちだけでは難しいかもしれない。けれど私は日本中が一体となって取り組めば、きっと叶うと信じています。
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次回「沖縄遠征3/3」に続きます!