関空は遠くない!?
テーマ:大阪府政先日、大阪府議会にて「中長期的に伊丹廃港を視野に入れる」という決議が可決されました。しかし伊丹空港の地元地域ではまだまだ反対意見が圧倒的多数ということもあって道のりは遠い状況です。
伊丹存続派の理由の一つとして、「関空は遠くて不便」というものがあります。
確かに、北摂や京都に住む人たちにとっては関空は伊丹より遠い。
(それらの人が年間どれほど飛行機に乗る機会があるのか分かりませんが)
ところが、世界を見渡せば
関空は決して「都市から遠い空港」というわけではありません。
以下は昨年秋に海外視察に訪れた時の都市~空港間交通の一覧です。
大阪は、関空から難波まで特急(ラピート)で40分弱、地下鉄に乗り換えて梅田まで60分。
対して、ニューヨークは鉄道とメトロで80分、ロンドンは特急に乗れば市内まで30分で行けますが3000円以上かかります。中心駅のキングスクロスまでは地下鉄一本で行けるものの所要時間は60分以上。パリも電車orバスで60分。なにより東京は特急に乗っても成田~新宿間で80分以上も要します。これらを考えると関空はむしろ便利だと思うのは私だけでしょうか??
しかしこれらの都市はいずれも大阪より発展しています。
つまり、空港の近い遠いは都市の発展とは直結しない。
遠い空港を利用してもそこに行きたいと思わせるだけの「何か」が必要であり、それが明確に打ち出せない限りは例え伊丹廃港になって関空一本化が実現したとしても「関西の発展」という意味では効果が薄いと思われます。(もちろん伊丹廃港によって関空はハブ化に向けて大きく前進しますのでその効果はありますが)
まとめます。
・関空は現状でも日本に訪れる外国人にとって遠く不便なものではなく、関空までのアクセス改善は現在伊丹を使っている利用客への配慮の意味が強いと思われる。
→彼ら(特に普段あまり飛行機を利用しない人)が理解を示してくれればわざわざ何千億も費用を投じて「なにわ筋線」やら「関空リニア」を通さなくても良いのでは?
・伊丹廃港が実現したとしてもそれだけでは関西経済の発展には繋がらない。しかし伊丹空港があることで大きな足かせになっている。
→伊丹廃港が全てを解決してくれるわけではなく、関西が一丸となって多くの人に訪れてもらう魅力あるエリアにするための政策は欠かせない。
空港問題は「今現在」の「自分の利便性」だけではなく、「次の世代」「関西全体のこと」を考えて行うべきだと思います。私は関空に近い堺市民ですが、関空と伊丹の空港機能が逆ならば関空廃港を唱えていたに違いないと考えています。
20年後、30年後の子供の世代に、よい日本を・・・
近いといっても堺中心部から標識を出すのはちょっと早い気が
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