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俺の邪悪なメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2009-11-07

池田信夫センセが勝間和代さんに喧嘩を売ったわけ

最近の話題

みんな大好き勝間和代さんが、国家戦略室に行って「デフレ止めようぜ!」ってタンカを切ったらしい。

で、これに対して喧嘩師エコノミスト池田信夫センセが、噛みついた。

勝間和代氏のためのマクロ経済学入門 - 池田信夫 blog



きたね。リターン・マッチだね。

これは、単に有名人が有名人に喧嘩を売ってるだけじゃない。みんなが思っている以上に、面白いことが起こっているのだ。

実は去年の2月も池田センセは、勝間さんの本をブログで取り上げてdisってた。

(※以下、引用部の強調は引用者)

あなたの知的生産性を10倍上げる法 - 池田信夫 blog

(前略)ベストセラーというのは下らない本と相場が決まっているが、本書も例外ではない。そもそも、こういうタイトルをつける神経が信じられない。これは著者(勝間和代氏)の知的生産の効率が他人の10倍だということを前提にしているようだが、それが本当かどうかは、彼女の本を読んでみればわかる。

たとえば『お金は銀行に預けるな』は、マルキールの有名な教科書のダイジェスト版だ。(後略)


エントリだけでは飽きたらず、コメント欄でも、池田センセは絶好調だった。

キャンペーン本 (ikedanobuo) 2008-02-03 01:14:14


(前略)

そもそも彼女は、何もオリジナルな情報を生産してないじゃないか。これまでに書いた本も『年収を10倍に・・・』の類ばかり。これのどこが知的生産なの? 「年収が20倍になった」ことを誇っているが、年収と知性は無関係だということを、他ならぬ彼女がよく示しています。

「○○倍の××術」みたいな、あざとい売り方に違和感を感じていた人たちは溜飲を下げたことだろう。


しかーし、なんと、このコメント欄に、勝間さんが乱入して来たのだ!

楽しく拝読しました (勝間和代) 2008-02-03 12:11:39


池田さん、みなさん、こんにちは。

著者の勝間です。ブログのエントリーも、そのコメントも興味深く、拝読しました。

(中略)

タイトルも内容も含めて、ある意味、確信犯的にやっています。意図は以下の通りです。

・自分よりも若年層を中心に、どんなにあざといタイトルでもいいから、本を手にとってもらうこと

・そして、本の内容をきっかけに、自分のアタマを使うことにひとつでも多く、目覚めてもらうこと

です。

なので、知識層が見ると不満に感じることも、あざとく感じることもあるのは承知の上での施策、戦略です。

(中略)

これを機会に、今後とも、どうかよろしくお願いします。

つまり「全部分かってやってるんですよ」と。

ただし、反論って感じじゃなくて、あくまで友好的に自分の考えを述べている感じ。This is 大人。


まあ、たぶん本人がコメントしてくると思わなかったであろう、池田センセは……

著者からのコメントありがとうございます (ikedanobuo)  2008-02-03 13:31:58


私は、本そのものより『週刊ダイヤモンド』の特集に気分が悪くなりました。「革命」とか「年収20倍」とか、どぎつい見出しが並んでいるのに、中身はグーグルの使い方など、ありふれた話ばかり。

これは勝間さんより、ダイヤモンドの編集部の問題でしょう。

(後略)

「悪いのは、勝間さんじゃなくてダイヤモンドだぜ!」と矛先を変更。

さすがに友好的にやってきた人を殴れなかった模様。


このダイヤモンドdisは数日後あらぬ方向へ向かう。

404 Blog Not Foundを読むのをやめた - 池田信夫 blog

前にも書いたように、私のRSSリーダーには、日本のブログは5つしか登録してないのだが、その一つ、404 Blog Not Foundの登録を解除した。理由は、毎週『週刊ダイヤモンド』の広告を読まされるのはごめんだからだ。

私は書評をやっている関係で、もう9年近く、週刊ダイヤモンドが毎週、自宅に送ってこられるが、率直にいって最近の同誌は、定期購読する価値があるとは思えない。先週号の「 年収が20倍増えた仕事術」という特集は、自社の本のキャンペーンで、読んでいて気分が悪くなった(おかげで勝間さんに八つ当たりして、すいません

(当時)毎週ダイヤモンドの記事を書いていた江川達也センセのブログを読むのを止めてしまったのだ!

そしてさり気なく勝間さんにわびを入れてる。

別の何かを殴るついでに謝るという、まさに喧嘩師である。


さらに、今年に入ってからは、池田センセは勝間さんのやり方を認めるエントリも書いている。


会社に人生を預けるな - 池田信夫 blog

勝間さんの本を紹介するエントリだが、前半部で「議論が荒い」と文句をつけつつも主張には同意している様子で、最後はこんなふうにしめている。

私のような霞ヶ関の嫌われ者が言ってもきいてもらえないが、著者のように政府審議会をたくさん掛け持ちしている人気者が、本書のようなわかりやすい切り口でおじさまたちを啓蒙すれば、「会社主義」が崩壊する可能性もあるかもしれない。まだ日本に希望を捨てるのは早い(と思う)。

完全に和解ムードである。

それどころか、勝間さんのような人が頑張るのを「希望」だというようなニュアンスで語っていたのだ。


これを読むと、今回の勝間disの面白さが分かるだろう。

知っての通り「まだ日本に希望を捨てるのは早い」といった池田センセは、このすぐ後『希望を捨てる勇気』を上梓した。

さらに、「デフレ止めようぜ!」という「わかりやすい切り口でおじさまたちを啓蒙」しに行った勝間さんを批判してるのだ!

握手すると見せかけて、栓抜きで殴る!

素晴らしいと思う。

ファンとしては、是非勝間さんに再度乱入してもらいたい。

ただなー、勝間さん、スルーする気がするんだよね、残念ながら。






※こっから先はぼくの完全な邪推なので、そう思って読んで欲しい。


ところで、どうして突然、和解ムードをぶち壊して池田センセが勝間disをしたのか?

喧嘩師だからというシンプルな理由でも説明できるが、

不倶戴天の敵*1である田中秀臣センセが、勝間さんを持ち上げたから

だったら、もっと面白いんだけど、どうだろう?

田中センセのこの↓エントリで勝間さんを誉めたのが昨日(11/6)で、池田センセのエントリが今日(11/7)

勝間和代さんのデフレとの闘い - Economics Lovers Live

時間的にはツジツマが合う!

池田センセと田中センセは、お互いに「バーカ!」「オマエこそバーカ!」といい合うステキな関係だから、

「田中が誉めたら俺は殴るぜ!」的なことだったりして?

違うかな。


 

*1:池田センセにはいっぱいるけど