日中で大規模デモ、両政府の発言に差「日本側は自国のデモに触れず」―韓国

  尖閣諸島(中国名:釣魚島)の領有権をめぐり、日中両国で16日、大規模なデモが行われ、両国間の対立が民間レベルにまで広がりを見せている。

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  16日には中国の四川省成都市、陝西省西安市、河南省鄭州市などの都市で数万人規模の反日デモが行われ、西安では日系のスーパーマーケットや飲食店が襲撃されるなどの被害が発生した。

  また日本でも前航空幕僚長の田母神俊雄氏が会長を務める団体ら、東京の駐在中国大使館の前などでデモ行進を行った。

  韓国のメディアも、先週末に中国と日本で大規模な反日・反中デモが広がっており、今月4日にベルギーで菅総理大臣と中国の温家宝首相が会談を行い、解決に向かうと思われていた日中関係に、再び暗雲が立ち込めていると報じている。

  また、日中両政府の反応に注目した韓国のメディアもある。馬報道局長は自国の反中デモに対し「一部群衆が日本側の一連の誤った言動に義憤を現すのは理解できる。ただし法に基づいて理性的に愛国心を表現しなくてならない」と話した。

  一方、日本政府は、自国の反中デモについては一切言及しなかったと指摘。北京の日本大使館は、中国外務省に対し、在留邦人の安全と日系企業の経済活動の確保を要請し、民主党・岡田幹事長は「日中両政府は冷静に対応すべき」だと発言するに留まった。日中両国政府の自国民への発言には、温度差が見られたと伝えている。(編集担当:李信恵・山口幸治)

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