初期の食道がん切除の手術を今年8月に受けたサザンオールスターズの桑田佳祐(54)が16日、TOKYO FMの「桑田佳祐のやさしい夜遊び」(土曜、後11・00)にコメントを寄せ、レコーディングスタジオで約3カ月ぶりに歌ったことを明かした。まだリハビリを兼ねた練習の段階だが、懸念された声への影響もなく不安を一掃した。手術のため中断していたアルバムのレコーディング作業も再開。本格復帰に向けて大きく前進した。
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「やっと戻れるべきところに戻ってきた喜びが込み上げてきた」‐。食道がんと診断されてから約3カ月、ようやく桑田節がスタジオに鳴り響いた。マネジャーが番組内で、桑田が8日からスタジオ入りし、歌っていることやレコーディング作業を再開したことを報告し、桑田自身のメッセージを紹介した。
桑田の回復を待つばかりだったファンにとってはこの上ない朗報。経過を見守る必要があるとはいえ、いよいよライブや歌入れといった本格復帰が視界に入ってきた。
桑田は以前、食道がん手術のリスクとして「最悪声が出なくなる心配もあった」ことを明かしていた。術後すぐに声が出たためある程度不安は取り除かれていたが、スタジオで歌ったことで、本人も周囲も仕事モードに。現時点では手術前にすでに録音していた音源を聴き直すなどの作業にとどまっているが、当初10月に発売を予定し、4曲の歌入れが残っているアルバムのレコーディングなど桑田は年内の新アルバムリリースに向けて突き進むことになる。
番組では毎週「ツイッター」と称して桑田のメッセージをマネジャーが代読し、ファンに近況を報告するのが恒例。この日も同様の形での放送となったが、桑田の驚異的な回復を示す報告には、スタジオにいた関係者からもどよめきが起きたほど。桑田のあの声を、そしてあの歌を、また聴ける日はそう遠くない。