第4Q,DFをかわしヤードを稼ぐ関大RB・藤森裕人=金鳥スタ(撮影・保田叔久)
「関西学生アメフット、関大28‐9甲南大」(16日、キンチョウS)
昨季王者の関大は、第3Qまで接戦に持ち込まれながらも、28‐9で甲南大を下し開幕4連勝とした。昨季リーグMVPのRB藤森裕人(4年・関大一高)は先制含む2TDと存在感を発揮しつつ、自身の不調やチームの一体感など連覇へ向けての課題も口にした。同大は10‐7で近大に競り勝った。
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悩める王者だ。第3Q残り1秒からTDを許し、14‐9の5点差に。第4Qに突き放して、無敗をキープしたが、フィールドを去る選手の顔は一様に厳しかった。「まだ関学、立命に出せるクオリティーはない」。エースRB藤森は断言した。
昨季リーグ戦で44‐7と圧倒した甲南大に序盤からラン攻撃を封じられた。0‐0の第2Q8分28秒、藤森が先制TDを決め、第3Qには95ヤード独走のリターンTDを決め、なんとかリード。それでも板井ヘッドコーチは「スキルを取り入れようという気持ちは分かるが、スピードが半減してる」とエースの状態に首をひねった。
爆発力を発揮しきれていないエースは「考え過ぎてスピードが落ちてる。4回生も人数が多くて1つになるのが難しい」と表情を曇らせた。立命、関学とぶつかる11月決戦を前に課題は多い。
(2010年10月16日)