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【プロ野球】

ロッテ崖っぷち

2010年10月17日 紙面から

 一度手放した流れは、戻ってこないのだろうか。第3戦に勝ち、五分の星に戻すというシナリオを描いていたロッテ。しかし、思いは無残に打ち砕かれた。ホールトン以下、ソフトバンクの4投手の前にゼロ行進。王手をかけられた。

 「昨日(15日)もそうだったが、(好機を)ものにできなかったということです」と西村監督。1点差を埋められず「負けたら終わり」まで追い込まれた。指揮官の早口にはいらだちがにじみ、悲壮感にあふれていた。

 2戦連続の惜敗。原因は深刻なタイムリー欠乏症だ。ファイナルステージに入ってからの4点はすべて本塁打によるもの。適時打は西武とのファーストステージ第2戦の延長11回に井口が放ってから27イニングも出ておらず、この日も4度得点圏に進んだ走者をかえせなかった。

 「1番打者としてボクが機能できなかった。チームに申し訳ない」。ここ3試合で12打数1安打、負のスパイラルに陥った西岡は責任を一身に背負う。しかし西村監督が「どうのこうの言う場合でない」と言う通り、終わったことを悔やんでも仕方ない。あと1敗ですべてが終わる。今は前を向くしかないのだ。

 レギュラーシーズン最後の千葉3連戦は1つ負ければBクラスという状況で3連勝。狙うのはこの再現。「マリンの時と同じ。選手を信じて勝つしかない」と西村監督が語れば、井口も「最後の力を振り絞ってやるしかない」。ファンが待つ本拠地・千葉へ帰るため、ここから再び奇跡を起こす。 (川越亮太)

 

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