西岡利晃「ＫＯ狙わない」　２４日にＷＢＣ王座防衛戦

　ＫＯ狙いません−。５度目の防衛戦に臨む王者西岡利晃（３４）が１６日、東京都内の所属ジムで練習を公開した。「初Ｖから４連続ＫＯ防衛」という日本記録を更新中の王者は「ＫＯは狙いません」と宣言。陣営も「ＫＯを狙うな！」という異例の指令を出した。

　約１１年ぶりとなるサウスポーとの対決。しかも相手は指名挑戦者のムンロー。カギとなるのは「距離をとる右」「攻める右」「左につなぐ右」の３種類の右ジャブだ。多彩な右で流れをつくって、トドメは左で５連続ＫＯといきたいところだが…。

　王者は「ＫＯは狙ってない」とキッパリ。帝拳ジムの浜田剛史代表も「ＫＯしようとすると力が入って空振りになる。ＫＯするためには狙わないこと。無駄な力を抜いて、自然に左を放てばＫＯになる」と逆説的なアドバイスを送った。

　この日のスパーリングでは、緩急をつけた右ジャブを連発し、力みのないキレのある左ストレートを披露した。ＫＯを狙わないことによって、ＫＯ防衛を生み出すつもりだ。　（森合正範）