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巨人が王手!小笠原ガッツンと能見撃ち

 5回、小笠原は右前タイムリーを放つ。投手能見(撮影・峰大二郎)
 5回、小笠原は右前タイムリーを放つ。投手能見(撮影・峰大二郎)

 「セ・リーグCSファーストS・第1戦、阪神1-3巨人」(16日、甲子園)

 くぐってきた修羅場の数が違う。ここ一番の勝負強さが際立った。シーズン終盤、不振に苦しんでいた巨人の小笠原が、決勝打を含め3安打2打点の大暴れ。7連敗中だった能見を粉砕し、CSファーストS突破へ王手をかけた。「今日は全打席うまくいったね」。クールに笑ったベテランの姿が、頼もしかった。

 役者が違った。1点を追う三回。坂本のソロで追いつき、なお1死二塁。甘く入ってきた143キロを、逆らわずに左前へはじき返した。五回は1死三塁から亀井の凡打で2死へと変わった場面で、貴重な追加点となる右前適時打。「2死になってから、3点目が出たのは大きかった」と原監督。敵地はため息に包まれ、巨人ペースで試合は進んだ。

 “CS男”の本領を発揮だ。過去3年間、巨人で戦ったCSでは通算11試合で打率・359、2本塁打。短期決戦の戦い方を熟知しているベテランは「気づいたら終わってしまう、ということはよくあること。最初から集中していこうと思った」。研ぎ澄まされた集中力が、相手を上回った。

 シーズン終盤には極度の不振に陥った。ラスト10試合は打率・154、0本塁打。この1週間、CSに向けた練習では、ウインドブレーカーを着込んで汗をかき続けた。連日、特守にも励んだ結果、大一番で本来のキレを取り戻した。

 V4を逃し、初めて挑戦者として臨んだCS。試合前、主将の阿部がナインにゲキを飛ばした。「3位から日本シリーズに出られるチャンスがある。やっちゃいましょう」。このかけ声で、チームはひとつになった。

 落合竜への挑戦権獲得まで、あと1勝。勢いは巨人にある。「明日もひとつになってやっていきたい。100%、集中してやっていく」。眠りから覚めた小笠原が、猛虎に引導を渡す。

(2010年10月16日)

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