尖閣諸島の領有権をめぐり、16日、日本に抗議する大規模な抗議デモが起きた中国では、17日は、これまでのところデモが起きたという情報はなく、四川省の成都では、17日午前、被害を受けた日系のスーパーで、厳重な警備がしかれるなか、営業が再開されました。
中国では、16日、四川省の成都、陝西省の西安、それに、河南省の鄭州の、いずれも内陸部の3つの都市で、尖閣諸島の領有権をめぐり日本に抗議する大規模なデモが発生し、一部が暴徒化して、日系のスーパーの店舗のシャッターを壊したり、日本人が経営する日本料理店の窓ガラスを壊したりしました。このうち、デモの影響で16日臨時休業した、成都の日系のスーパー「イトーヨーカ堂」と、日系デパートの「伊勢丹」では、17日、武装した警察官ら500人以上が出て、厳重な警備がしかれるなか、日本時間の午前10時に開店し、営業を再開しました。店舗の前には、開店前から大勢の客が店の入口で待っており、開店と同時に店内に入っていきました。「イトーヨーカ堂」の日本人幹部は「地元の政府と話をしたところ、きょうはデモは起きないと聞いているので、安心している。ふだんどおり開店から大勢のお客様が来てくれたので、ほっとしている」と話していました。北京の日本大使館によりますと、17日は、これまでのところ、デモが起きたという情報はなく、また、インターネットなどで新たにデモを呼びかけるといった動きも見られないということですが、再び抗議デモが発生する可能性もまだあるとして、中国に滞在する日本人に注意を呼びかけています。