中国 日本関連施設周辺で警備
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中国 日本関連施設周辺で警備

10月17日 20時51分 twitterでつぶやく

尖閣諸島の領有権をめぐり、16日、日本に抗議する大規模なデモが起きた中国では、17日も内陸部の四川省綿陽で抗議デモが起きたほか、日系のスーパーなど日本関係の施設の周辺では、大勢の警察官らが警備に当たるなど、中国政府は反日デモの動きに神経をとがらせています。

中国では16日、四川省成都、陝西省西安それに河南省鄭州の内陸部の3つの都市で、尖閣諸島の領有権をめぐり、日本に抗議するデモが行われました。デモには、少なくともおよそ1万人が参加し、その一部が暴徒化して、日系のスーパーの店舗の一部を破壊したり、日本料理店の窓ガラスを壊したりして被害が出ました。四川省綿陽のホテルの従業員によりますと、17日午後、市内の中心部の通りで、日本に抗議するデモが起きたということです。デモには1000人以上が参加し、日本製品のボイコットなどを叫びながら、街中を行進したということで、北京の日本大使館で確認を急いでいます。一方、16日にデモの影響で臨時休業した成都の中心部にある日系のスーパー「イトーヨーカ堂」と日系のデパートの「伊勢丹」は、17日はふだんどおり営業を再開したものの、周辺では500人を超す武装した警察官らが警備に当たりました。また成都市東部にある「イトーヨーカ堂」の別の店舗では、再び抗議デモが起きる可能性があるとして、地元の警察がおよそ2000人の警察官を配置し、厳重な警備態勢を敷きました。このほか反日デモが起きた都市以外でも日本関連の施設の警備が厳重になり、尖閣諸島沖の中国漁船の衝突事件が起きた直後の状況に戻っています。このうち北京の日本大使館の周辺には、17日朝から50台を超す警察車両が待機して、警戒に当たったり、南部広東省広州では、中国の人たちに日本の文化を紹介する催しが、大勢の警察官が出て厳重に警戒するものものしい雰囲気の中で行われたりするなど、中国政府が反日デモの動きに神経をとがらせている様子がうかがえます。民主党の岡田幹事長は、北海道江別市で記者団に対し「国民感情を刺激しやすいテーマなので、政府同士が冷静にしっかりと話し合いをしていくべきだ。主権にかかわる問題なので、われわれが妥協することはないが、大事な日中関係なので、国民感情をあおるようなことは厳に慎むべきで、野党にもお願いしたい」と述べました。