活動拠点となる空き家を大掃除する学生たち=15日、兵庫県佐用町若州、榊原昌彦さん提供
「学生村」ができる集落。朽ちかけた家屋が点在している=兵庫県佐用町若州、茂山写す
   
佐用町では昨年8月の豪雨災害で18人が犠牲になり、2人が行方不明のまま。若州地区への道路も崩落して回り道を通らなければならず、傷は癒えていない。
豪雨災害後にできた「防災に強い地域づくり推進協議会」は今年に入って、過疎集落で生鮮食料品の出前販売や出張居酒屋を催し、高齢者の生活を支えてきた。活動を進めてきた千種(ちくさ)和英さん(42)は「過疎地は若い人の声が響くだけで元気になる。一緒に復興支援の活動を企画したい」と期待する。
若州学生村の事務局を務める関西学院大大学院総合政策研究科の榊原昌彦さん(24)は「お年寄りに『いま何が欲しいですか』と質問すると『若者』という答えが返ってきて、みんなグッときた。楽しんで地域おこしができればいい」と意気込んでいる。(茂山憲史)