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社説:ハピネッツ出陣 「スポーツ秋田」を熱く
2010〜11年シーズンの日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)は16日に開幕し、秋田ノーザンハピネッツ(秋田NH)が秋田市でのホームゲームでデビューした。本県初、そして北東北初のプロスポーツチームの挑戦が始まった。初戦は惜しくも逆転負けを喫したが、これから来春まで51試合の戦いぶりに期待が高まる。
「スポーツを通した秋田の活性化」をチーム運営の目標に掲げる秋田NHは「バスケ王国」を象徴する存在である。県民の分厚い声援、支援を背景に、日本フットボールリーグ(JFL)で活躍する「ブラウブリッツ秋田」、ラグビートップイーストの「秋田ノーザンブレッツ」の両クラブチームとともに、本県のスポーツシーンを熱く盛り上げてもらいたい。それが、スポーツ好きといわれる県民の元気の源になる。
「仙台89ERS」との東北ダービーとなった秋田NHの開幕戦は、チームと、客席を埋めた3152人の観客が一体となった。ビートの利いた音楽に合わせ「レッツゴー」「ディフェンス」の大合唱。司令塔の長谷川誠監督兼選手や菊地勇樹選手、信平優希選手の3人の能代工高OBにはひときわ大きな声援が飛んだ。タイムアウトやハーフタイムの主役は、華やかなパフォーマンスを披露したチアダンスチーム。会場設営や入場券のもぎり、会場案内などはボランティアの「秋田SV—ハピネッツ」が受け持った。
ただし、チーム運営は緒に就いたばかり。これからが正念場である。リーグ加盟のチームのほとんどが、参戦して数年間は赤字経営を余儀なくされていることも事実だ。
秋田NHは、リーグ平均2億円とされる年間運営費を1億5千万円に絞り込んで船出した。最大の収入はホームゲームの入場料。1試合平均2600人の観客が入ると想定し、計7千万円を見込んでいる。会場に足を運んでもらい、チームに共感を持ってもらうための努力は欠かせない。
秋田NHは先月中旬以降、県内全市町村の小学校を訪問し、選手らによるバスケ教室を開いたり、地域のイベントに参加したりしてきた。県民と触れ合う取り組みはこれからも継続したい。戦績が集客のすべてではないことは、プロ野球セ・リーグの阪神タイガースが、優勝戦線から外れたシーズンでも入場者数トップを続けていることからも明らかだ。「私たちのチーム」と位置付けてもらうことが、伸び悩むブースタークラブ(ファンクラブ)入会やスポンサー契約にも波及するのは間違いない。
スピードとエンターテインメント性を兼ね備えたプロバスケは文句なしに面白い。秋田、能代、大館、由利本荘、湯沢の各市で行われるホームゲームを会場で楽しむ。これが、県民ができる最大の支援策だ。
特集
秋田げんきプロジェクト
- 秋田の元気をどう創るか-。プロジェクトを立ち上げ、さまざまな連載企画を展開する。
韓国ドラマ「アイリス」特集
- 放送開始後、多くの観光客が秋田を訪れている。関連ニュース、ロケ地ガイドなど掲載
白瀬・南極探検100年
- 白瀬の南極探検出発から100年。第51次隊同行記者リポートのほか、話題などを紹介
連載企画
開幕秒読み
- ノーザンハピネッツいよいよ出陣。選手、スタッフらの直前の表情を拾う。(10/16更新)
秋田教育考
- 全国学力テストで本県の小中学生が4年連続で「トップ級」に。学力日本一の秘密に迫る。(10/12更新)
われらがハピネッツ
- 今シーズンbjリーグに初参戦する「秋田ノーザンハピネッツ」の選手たちの横顔を紹介。(10/14更新)
協定締結その先へ
- 友好協定を結ぶ本県とロシア沿海地方の交流の行方や、販路拡大を狙う県内企業の動きを追う。(9/25更新)
蘇州・上海経済視察
- 中国でのビジネスチャンスを得る可能性を探るため、北都、荘内両銀行が実施した視察の参加リポート。(9/18更新)
ハピネッツの挑戦
- 本県初のプロスポーツチーム。期待は大きい。開幕を控えたチームの今や課題を追った。(9/27更新)
協力隊奮闘記
- 地域おこし協力隊として上小阿仁村に赴任した、都市部出身の2人の奮闘ぶりを紹介する。(8/27更新)
ここに生きる
- 秋田の元気をどう創る-。何げない日常を追い秋田に暮らす幸せを考える。(9/23更新)
どっぷり雄物川紀行
- 雄物川流域に根付く歴史、文化や自然に触れ、隠れた魅力を紹介する。(7/17更新)
見聞記
- 喜怒哀楽が交錯する街の人間ドラマ。記者が心に留めた出来事を記す。(10/10更新)
素顔のカンボジア
- 秋田市出身のフォトジャーナリスト高橋智史さんが、カンボジアの「今」を報告。(9/29更新)
地方紙特集
- 瀬戸内国際芸術祭2010(四国新聞)
- 激震・口蹄疫(宮崎日日新聞)
- 坂本龍馬の部屋(高知新聞)
- 龍馬動く(長崎新聞)