クルム伊達、決勝進出！昨秋以来の栄冠に王手…テニス

シャハー・ピアーを破り、決勝進出を決めたクルム伊達公子

　◆テニス　ＨＰジャパン女子オープン第６日（１６日・大阪市靱テニスセンター）　シングルス準決勝で第６シードの４０歳、クルム伊達公子（エステティックＴＢＣ）が第３シードのシャハー・ピアー（イスラエル）に３―６、７―６、７―５で逆転勝ちをおさめ、決勝進出を決めた。

　クルム伊達がツアー大会のシングルスで決勝に進むのは、優勝した昨秋の韓国オープン以来。１７日の決勝はノーシードのタマリネ・タナスガーン（タイ）と対戦する。

　ダブルス準決勝は張凱貞（台湾）リリア・オスターロー（米国）組が決勝へ進んだ。１７日の試合では青山修子（近藤乳業）藤原里華（北日本物産）組と対戦する。

　伊達は自らの決勝進出を「最終日に残ることは簡単なことではない。ましてや今の年齢とブランクを考えれば奇跡的と言ってもいい」と冷静に見つめた。６日連続の試合は、前日に続いてフルセットにもつれる３時間近い熱戦。さすがに疲れた表情だった。

　第１セットを失い、迎えた第２セット。１―２とした３ゲーム目の後に右ひざの違和感を訴えてドクターを呼んだ。アイシングなどを繰り返し、４０歳は必死に食らいついた。

　現在世界ランク５６位のベテランは、この日の勝利で５０位以内への浮上を確実にした。シングルスのツアー年長優勝記録は３９歳７カ月。更新は目前まで迫った。

　「泣いても笑ってもあと１試合。体と気持ちが持ちこたえてくれればと、わたし自身願っている」。偉業達成への期待が高まる。