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きょうのコラム「時鐘」 2010年10月17日
用があって信州・上田市に出掛けた。真田幸村ゆかりの城下町である。列車で行くには、直江津―長野経由が最短である
あいにく新幹線はまだ全通していない。列車の接続も不便で結局、遠回りをした。越後湯沢、高崎経由の大回り。用もない群馬県を通らされ、余分な料金を払わされた。「急がば回れ」。ありがたいのか、迷惑なのか 上田に向かう新幹線で、もう一つの回り道に遭遇した。軽井沢を出た列車は南へと下っていく。西へ向かう最短コースを大きく外れる遠回り。ルートと停車駅をめぐって大騒ぎがあった結果、と地元の人に教わった。我田「引鉄」の遠回りもある 上越新幹線が走るまで、東京へ行くのも、急がば回れの流儀だった。米原まで出て、新幹線に乗り継ぐのが一番早く着いた。北陸に新幹線がやってくれば、東海道や上越を通らされた回り道の日々は、昔の笑い話になる 北陸新幹線自体も、開業まで長い回り道だった。大事な詰めの時期に来て、新幹線に使える「埋蔵金」が見つかった。散々回り道をさせられたのである。代償として、胸を張って頂くのが筋であろう。 |