谷亮子氏に聞く…スポーツの環境づくりに力を発揮したい

　柔道の女子４８キロ級で２０００年シドニー、０４年アテネ五輪で２大会連続金メダルを獲得した民主党の谷亮子参院議員（３５）が１５日、現役引退を表明した。涙はなく、笑顔で２０年間の競技生活にピリオドを打った。

　―引退を決断した一番の理由は。
  「スポーツを志す気持ちは変わりはない。日本全体のスポーツ振興、スポーツの環境づくりに力を発揮したいという気持ちが強くなった」

　―決断したきっかけ、悩みはあったのか。
  「悩むことはなかった。（競技と政治家の）両立を全力で目指してきたし、練習も朝や夜に時間を見つけてやってきた」

　―両立でどこが一番大変だったか。
  「日本では仕事、子育てをしながらスポーツをするのは周りの協力がないと無理。海外に比べてそういう環境が整っていない。これからの選手のために環境を整えていきたい」

　―現役時代に一番印象に残っている試合は。
  「シドニー、アテネ五輪の連覇。２００７年の世界選手権で優勝し、ママになっても金を実現でき、大きなメッセージを伝えられたと思う」

　―年齢は関係あったのか。
  「２０代でできないことで３０代でできることもある。スポーツに年齢は関係ない」

　―２０年間で引退を考えたことは。
  「途中で引退を考えていたらここまで続いていない。一度も思ったことはなかった」