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国民的人気を誇った「ヤワラちゃん」が、青畳に別れを告げた。柔道女子48キロ級の00年シドニー、04年アテネ両五輪の金メダリストで民主党参院議員の谷亮子氏(35)が15日、都内で会見し、現役引退を表明。7歳から柔道を指導してきた恩師・稲田明氏(64)=帝京大女子監督=は、東京・八王子市の同大学で谷との思い出を語った。
小2から谷氏を指導してきた稲田監督は「全く予想していなかった。残念」と引退を惜しんだ。不完全燃焼に終わった北京五輪後、「ロンドン五輪を目指す」と、確信しあっていた。それだけに「頑張る気持ちは最後まで持ち続けてほしかった」。谷氏本人からまだ直接連絡は受けておらず、寝耳に水の知らせだった。
小、中、高と東福岡柔道教室で谷氏を育てた。15歳で初めての国際大会となる福岡国際を制した後、おごることなく練習に打ち込む姿に「普通ならテングになってダメになる。プレッシャーを力にできる、ほかの子と違う強さ」を感じ取った。帝京大進学時は創設されたばかりの女子柔道部に、勤めていた福岡県警を辞めて監督として上京。二人三脚で歩んできた。
谷氏との最高の思い出は、金メダルを獲得した2000年シドニー五輪。試合後の船上パーティーで、まな弟子がメダルを胸にかけてくれた。4年分の思いが詰まった、ずしりと重いメダルだった。「96年アトランタ五輪は勝たせてあげられなかった。今でも申し訳ない」。恩師にとってぬぐい去れない過去が脳裏にある。
知り合った時、7歳だった柔道少女は母になり、そして国会議員になった。仕事、柔道、子育て。世の女性の手本になれるよう突っ走る姿を見てきた。「無理かな、と思った。でも彼女は無理と言われることをやってきた」。“3足のわらじ”も「やれないことはない」と信じていた。
午後5時から始まった引退会見は練習時間と重なったため、畳の上から道場の隅にあるテレビを横目で眺めて見守った。晴れ晴れとした表情から「国会で頑張る、と決めたはず」と決意をくみ取った。「あの子は切り替えが早いのが素晴らしい。国会議員にあの子、なんて言っちゃいけないけどね」。愛のこもった言葉に、さびしさがにじみ出た。
◆稲田 明(いなだ・あきら)1946年1月25日、熊本県八代市生まれ。64歳。小3から柔道を始め、福岡大3年時に全日本選抜体重別選手権63キロ級で優勝。福岡県警に進み、東福岡柔道教室で指導者を務める。94年に谷氏の帝京大入学と同時に同大女子柔道部の監督に就任。講師として柔道などスポーツ実技の講義を行う。170センチ、68キロ。
(2010年10月16日06時02分 スポーツ報知)
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