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【スポーツ】

クルム伊達 全仏覇者に完敗 ダブルスも初戦敗退

2010年9月30日 紙面から

◇東レパンパシOP<第4日>

 女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープン第4日は29日、東京・有明テニスの森公園で行われ、前日40歳の誕生日を勝利で飾ったクルム伊達公子(エステティックTBC)は、シングルス3回戦で今年の全仏オープン覇者のフランチェスカ・スキアボーネ(30)=イタリア=に3−6、3−6のストレートで完敗し、8強進出を逃した。クルム伊達は森田あゆみ(20)=キヤノン=と組んだダブルス1回戦も、ヒセラ・ドゥルコ(アルゼンチン)フラビア・ペンネッタ(イタリア)組にストレート負け。日本勢はすべて姿を消した。

 不惑のスーパーウーマンの快進撃がついに止まった。シングルスでスキアボーネに屈し、4時間半後のダブルスでも敗れたクルム伊達。「3日連続の試合でとても疲れた。足は動かしたつもりだったが、スキアボーネのプレーが良くてそれ以上動けなかった」。世界ランク8位、全仏女王の壁は厚かった。

 この大会に懸ける執念は人一倍だった。前日、40歳の誕生日を白星で飾ったが、バースデーケーキにすら口をつけなかった。「そういう生活を楽しんでいる。大したもの」。小浦武志コーチも感心するほどの節制ぶりだったが、強打あり小技ありの相手には及ばなかった。

 クルム伊達の視線はすでに次に向いている。「コートに入ったら年齢は関係なく動けるようにしないと。タフだが、こういう状況が続けばテニスの質は上がる」と連戦はむしろ望むところ。さっそく10月2日からの中国オープンへ飛び立つ。「シャラポワやハンチュコバに勝ち切れたので、自信を持ってチャレンジする気持ちは持ち続けたい」。不惑世代に夢を与えたクルム伊達の挑戦は終わらない。 (川村庸介)

 

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