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坑道を毎日10キロ走った作業員をNYマラソン招待

 チリの鉱山落盤事故で地下約700メートルから無事救出され、北部コピアポ市内の病院に入院中の作業員33人のうち3人が14日夜(日本時間15日午前)に退院した。3人のうちエディソン・ペニャさん(34)について、米ニューヨークシティー・マラソン(来月7日)がレースに正式招待。地下700メートルの閉ざされた坑道で毎日10キロを走っていた不屈のランナーが世界の舞台に立つ可能性が出てきた。

 12番目に救出されたペニャさんはこの日、帰宅に際して安堵(あんど)の表情で「命あることに感謝する。戻れないと思っていた。人々の祈りが、わたしに前進する勇気を与えてくれた」と語った。

 即退院の理由は「どこにも異常がなく健康そのもの」だったため。故エルビス・プレスリーのファンを公言し、すでにエルビスの邸宅「グレースランド」への招待状が届くなど、33人の中でも個性は際だっているが、今度はスポーツ界からもラブコールが寄せられた。

 もともとトライアスロンの元選手。69日間にわたり閉じこめられたときには「不安をかき消したかった」と暗い坑道を毎日10キロも走り、その奮闘と苦難をはねのけるド根性は世界のロードランナーたちの心をしっかりとらえた。

 そんな動きをキャッチしたのが4万4000人の参加者を抱える世界最大級のマラソン大会。AP通信によると、ニューヨークシティー・マラソンの主催者代表、メアリー・ウィッテンバーグ氏は「すべての選手が、どんなに困難な状況に直面してもきっと彼のようでありたいと思うはず。その不屈の精神に敬意を表したい」と招待に至った理由を説明した。

 「最初はボロボロになった作業用のブーツで坑道内を走っていたけれど、途中でスニーカーの差し入れがあったのでありがたかった。自分はきわめて健康だ」と地上に戻った“走る英雄”の体調と調整は万全。参加が実現すれば、世界の注目がニューヨークに集まりそうだ。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年10月16日 ]

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