谷の父・勝美さん「前に進む決断なら賛成」

　【谷亮子現役引退】谷の父・勝美さん（６２）も会見場に姿を見せ「１３日に最終的に決めた。前に進む決断なら賛成すると話した」と明かした。

　１１日も夜１０時近くまで練習していたというが「国政でやっていきたいことがあるという気持ちが、はっきりしたのだろう」と言う。現役引退して選挙に出る選択肢もあったが「現役のまま議員になったのもいい勉強だったと思う。これで二足のわらじと批判されないですむ」とホッとしていた。

　≪後援会会長は「これからもサポート」≫会見には谷の希望で後援会会長の田中将朗氏、長く個人広報の役割を務めた三浦照幸氏が出席。最後に谷から花束を贈られ、２人とも目頭を熱くした。横浜市内で事業を営む田中氏は谷が１３歳のころから個人応援団を自任し、試合会場には必ず足を運んで公私ともに支援。「これからもサポートする」と約束した。元立教高柔道部監督で全柔連広報委員を務めた縁で谷の「個人広報」と公言してきた三浦氏も「ショックだが、今後も応援したい」と話した。

　▼ＪＯＣ竹田恒和会長　スポーツ界で大きな存在であり、国民的英雄といえる選手だった。議員と選手の両立は大変難しいとは思っていたが、ご自身の決断で政治活動に絞っていくことに敬意を表したい。

　▼ＪＯＣ福田富昭副会長　選手と議員活動の両立はやはり難しいと判断されたのでしょう。議員として柔道の試合にも勝ってくれれば最高だったけれど…。今後はスポーツ行政の方で頑張ってもらいたい。

　▼ＪＯＣ市原則之専務理事　立派な引退コメントだった。中学の時から見ているから、寂しい感じはする。いつも笑顔を絶やさなかった。政治家になっても立派な政治家になると思う。

　▼プロ野球ソフトバンク王貞治球団会長　選んだのが大変な職業。一つに選ばざるを得なかったのではないか。スピード感ある技は柔道のスタイルを変えたと思う。彼女を見て、柔道を志した人はいっぱいいるのでは。柔道だけでなく、スポーツの世界では功労者だった。

　▼大相撲横綱・白鵬　残念な気持ちがあります。人間だから、いずれそういうときが来ると思っていました。お疲れさまでした。国会議員というのは大きな（大変な）ことだし、徹底してやらないといけないということでしょう。

　▼レスリング吉田沙保里　谷さんの活躍を見て、自分も五輪に出たいと思った。あこがれの存在だった。谷さんが実現できなかった五輪３連覇を、自分がロンドンで達成したい。

　▼女子ゴルフ横峯さくら　田村で金、谷で金、ママでも金と言ったのは凄いですね。とにかくそのフレーズが印象的で凄く強い選手というイメージがあります。引退は残念。（父・良郎氏が谷と同じ民主党議員）

　▼柔道男子野村忠宏（６０キロ級、アトランタ、シドニー、アテネ五輪金メダリスト）長きにわたるトップ選手としてのご活躍、お疲れさまでした。アトランタ、シドニー、アテネと五輪で同日に戦い抜いてきた仲間として寂しい気持ちはありますが、これからは新しい夢に向かって活躍されることを願っています。

[ 2010年10月16日 ]