中国各地 日本に抗議するデモ
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中国各地 日本に抗議するデモ

10月16日 22時28分 twitterでつぶやく

中国各地で16日午後、尖閣諸島の領有権をめぐって日本に抗議する大規模なデモが起き、日系のスーパーや日本食レストランでガラスが割られるなどの被害が出ました。

デモが起きたのは、中国四川省の成都、陝西省の西安、それに河南省の鄭州の3つの都市です。このうち成都では、新華社通信によりますと日本時間の16日午後3時ごろ、2000人以上の学生が中心街に集まり、「尖閣諸島を守れ」とか「日本と戦え」などと叫びながらデモ行進を行ったということです。また、成都にある日系のスーパー、イトーヨーカ堂の関係者によりますと、市内にある4店舗のうち、中心部にある「1号店」でガラスが割られるなどの被害が出たということで、イトーヨーカ堂では買い物客を全員外へ避難させ、この店の営業をすぐに停止したということです。一方西安では、新華社通信によりますと7000人以上の学生がデモ行進し、「尖閣諸島は中国の領土だ」と主張するとともに、日本製品を購入しないように呼びかけたということです。日本大使館によりますと、西安市内にある日本人が経営する日本料理店でガラスが割られるなどの被害が出ました。いずれの都市も夜には、デモの参加者はいなくなり、成都では警察の関係者が周辺の道路を封鎖して警戒に当たっているということです。また、一連のデモで日本人にけが人が出たという情報は入っていないということです。今回のデモは、各都市でほぼ同時に起きており、インターネットなどを使って呼びかけられたものとみられますが、誰が呼びかけたのかなど、詳しいことはわかっていません。日本と中国は、先月、尖閣諸島沖で起きた中国の漁船による衝突事件を受けて関係が悪化しましたが、日本の菅総理大臣と中国の温家宝首相が今月4日、ベルギーで会談したあとは、関係改善に向けて動き出していました。