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セントレジス1日開業…高級ホテル、大阪サバイバル外資系続々、顧客奪い合いに世界の高級ホテルが大阪市内へ相次いで進出する。10月1日、ビジネス街・本町に米スターウッドホテル&リゾートが「セントレジスホテル大阪」(中央区)を開業し、数年のうちにJR大阪駅北側の再開発地「梅田北ヤード」(北区)、日本一になる超高層ビル(阿倍野区)などにも外資系の高級ホテルが進出する。ただ、ホテル全体の需要は低迷しており、宿泊客の奪い合いが熱を帯びてきた。 (中根靖明)
セントレジスは、身の回りの世話をする「バトラー(執事)サービス」など高級感を強調する。開業1か月前から約15人のバトラーらが取引先など約3000人を招待し、技術を磨いてきた。石原哲也総支配人は「富裕層の要求に確実に応えられる状態になった」と余裕を見せる。 日本の消費者の節約志向は強まっているが、国内外の富裕層向けの高額商品やサービスには根強い需要がある。セントレジスも1泊の最低料金が6万9000円と大阪市内で最高ながら、開業初日は満室で、10月分も7割以上の予約が入るなど滑り出しは好調だ。 今後、12年度以降に京阪電気鉄道などが中之島に完成させるビルに、外資系高級ホテルを誘致する計画がある。13年春には三菱地所などの企業連合が開発する北ヤードのビルに英系の「インターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツ」が進出する。近畿日本鉄道は、14年春に開業する高さ300メートルの「阿部野橋ターミナルビル」に、アジア系高級ホテルの誘致を目指す。 高級ホテルの進出には、小泉政権時に設けられた「都市再生特別地区」で再開発が進んだという背景もある。公共性があり地域の活性化につながる施設を建てると、容積率や高さ制限が緩和されるため、ホテルは開発の中核にしやすい。 セントレジスは特区指定を受けた用地に整備されたビルに入居しており、北ヤードや阿倍野のビル用地も特区になっている。 ただ、08年秋のリーマン・ショックを境に経営環境が厳しくなり、既存の高級ホテル間では顧客の囲い込み合戦が激しくなっている。市内で最高級とされたザ・リッツ・カールトン大阪(北区)は8月、レストランに割安のランチメニューを加えた。一方で9月に高級自転車のレンタルサービスを始めるなど、幅広い客層の取り込みに努める。 また、ウェスティンホテル大阪(北区)はレストランやロビーの改装を進めており、スイスホテル南海大阪(中央区)も3年がかりの全面改装に乗り出す。 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの高津 (2010年10月1日 読売新聞)
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