(2010年10月14日放送)
福岡から高校の修学旅行でやってきて、東京駅に降り立った時、タモリさんは本当に感動したそうです。堂々たる駅、皇居へとまっすぐに伸びる道。東京駅は、100年間、周りにどんなに高い建物ができても、「東京の玄関口」という威厳を保ち続けてきました。
最近は、改札口が2階にある立体的な駅も多いですが、タモリさんがおっしゃるには、駅を降り立ったところは地面になっている方がいいなぁ・・・と。私なぞは、立体の駅は、今風でおしゃれ!と特に考えなく利用していましたが、タモリさんのお話を聞いて、なるほどなぁと思いました。列車から降りて駅を出た時、自分の足元から道が続いている感覚は、旅の気分をいっそう盛り上げてくれそうです。改修工事が終わって、大正時代の東京駅が復元されるのが楽しみです。
それから、明治時代に造られた高架が今も使われていることには驚きました。スタッフが力を合わせて再現してくれた高架の土台。10メートル以上ある杭を、1万9千本も打ち、強度を上げるためにできることはすべてやりつくした当時の設計者、職人さんたちは、今もこうして上を電車が走っていることを誇らしく思っているのではないでしょうか。それとも、当たり前だよ、と言われてしまうでしょうか。
後で、私も、実際の松杭を見せていただきました。とってもきれいな状態で、切り口はまさにバームクーヘン!すみません、余談です。
来週は、新宿で、水の歴史をたどります。新宿というと、とにかく人が多くて、みんな忙しそうに歩いていて・・・というイメージでしたが、江戸時代から現代にいたるまで、“水道”を語る上で欠かせない場所でした。これまでとは一味違う、キーワードを軸に歩く「ブラタモリ」、どうぞご覧くださいませ。