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沖縄本島や先島諸島に分布する寄生植物リュウキュウツチトリモチに含まれるポリフェノールに美白効果があることが県工業技術センターと産業技術総合研究所(東京)の共同研究で分かった。同センターによると、化粧品素材への応用が期待できるという。研究成果は9月24〜26日に徳島県で開かれた日本生薬学会・日中韓生薬学合同シンポジウムで発表した。
リュウキュウツチトリモチはオオバギなどに寄生し、冬になると10センチ程度の高さまで成長してツクシのような茶色い花を咲かせる。方言名はアカバンカー、ボーラーグサ、ミミキリボーズなど。
美白効果を確認したのは、抽出エキスに含まれるポリフェノールのガロタンニンとエラジタンニンの一種。メラニンの生成で重要な役割を持つ成分のチロシナーゼ、トリプシン、トリプターゼの活動を阻害する作用があるという。
これまでの研究でリュウキュウツチトリモチの抽出エキスにメラニンの生成を抑制する作用があるのが分かっていたが、今回の研究で抑制する成分を絞ることができた。
同センターは健康食品や化粧品に活用できる素材を評価してデータベース化する作業を進めており、その一環でリュウキュウツチトリモチに着目した。
リュウキュウツチトリモチは県のレッドデータブックで準絶滅危惧(きぐ)に指定されており、商用化するには栽培法の確立も課題となる。
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