現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 尖閣諸島問題
  5. 記事

中国、レアアース禁輸を解除 姿勢軟化の兆し

2010年9月29日3時0分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 沖縄県・尖閣諸島沖の衝突事件を受けて止まっていた中国から日本向けのレアアース(希土類)の通関手続きが、28日までに再開され、中国当局の禁輸措置が解除された。中国政府高官は同日、事件について「(対立への動きは)ほぼ終わった」と一部報道陣に語り、日本との関係修復に転じる方針を示唆。禁輸解除は姿勢軟化のシグナルと見られる。

 禁輸の解除は、現地に事務所を置く複数の日系商社が明らかにした。通関手続きは21日以降受理されなくなっていたが、専門商社の担当者によると「インターネットなどでの申請が28日に受け付けられるようになった。早ければ29日にも通関許可が下りる見通しだ」という。

 ただ、中国からの輸出品の検査強化は依然続いているもようだ。レアアースについては禁輸措置の発動後、すでに通関受け付け済みの荷物に対しても全量検査が実施されている。こうした状況は現在も続いており、当面解除される見通しはないという。このため、正常化にはなお時間がかかりそうだ。

 一方、中国外務省の姜瑜副報道局長は28日の定例会見で、関係修復のために日本の「誠実で実務的な行動」を促した。日本側に求めていた事件の「謝罪と賠償」については直接言及せず、中国政府の姿勢の変化を印象づけた。(神谷毅、福山崇、北京=古谷浩一)

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

尖閣諸島をめぐり緊迫した日中関係。軍事・経済で台頭する中国と、どう向き合うか。余震が続く海域や政治、経済の現場から伝える。

2年8カ月に及んだ日本代表監督としての時間と真実を、岡田武史が語り明かす。

民主党政権誕生から1年。カネの問題を引きずる小沢元代表や揺れる日中関係をどう見るか、3人の政治家に聞いた。


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介