闘莉王(左)のマークをかわし、攻め上がるダニルソン(右)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
|
 |
名古屋グランパスは14日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで、17日の新潟戦(東北電ス)に向けて練習した。右足側部のねんざで、9日の天皇杯3回戦の札幌戦を欠場したMFダニルソン(24)は、新潟戦での復帰に自信を見せた。
ダニルソンは得意の左足で、チームメートから感嘆の声が上がるほど強烈なシュートを放った。FW杉本が放ったボールを顔面ブロックでマイボールにしても、痛いそぶり一つ見せずに、すぐさまゴールへ向かって攻め上がった。そんなハッスルぶりだったにもかかわらず練習を、途中で切り上げた。ストイコビッチ監督と言葉を交わすと、納得したように、クールダウンのランニングを始めた。2日の仙台戦(瑞穂陸)で負った右足側部のねんざが完治していないため、強制的にストップがかかったのだった。
楽しみにしていた古巣・札幌との天皇杯3回戦は、けがの完治を優先して欠場した。当初は全治3週間と言われていた。先週は、すべて室内での治療と別メニュー調整だけで、徹底的に回復に努めた。「自分では新潟戦には出場できると思っている」と、驚異の回復力を見せている。
今週初めから、屋外でのチーム練習に合流した。13日の練習では痛めている右足でも思い切ってシュートを打っていた。「痛みを怖がってばかりではダメ。挑戦しよう」と試みた。この日になっても、患部が悪化することはなかった。「調子は良くなっている」と、手応えを感じている。
そんな中でも、100%で試合に臨むには、はやる気持ちを抑えることも必要だと学んだ。「チャンピオンを狙っているリーグ戦も、あと9試合と残り少ない。ほかにもけがをしている選手もいるので、早く治したい」
15日は、ダニルソンを含めた主力13選手が急きょ練習休みとなった。「けがを治すためには、いい時間になる」。攻守にわたってチームを支えているダニルソンが万全の状態で復帰できれば、チームの勢いもさらに加速する。 (伊東朋子)
この記事を印刷する