プロ野球の阪神や楽天などで投手として活躍した川尻哲郎さん(41)が、現役引退後に勤めていた東京都内の緊急地震速報機器販売会社の給料が未払いだとして700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁(広瀬孝裁判官)は15日、請求を棄却した。
川尻さん側は「2007年12月から昨年5月に解雇されるまでの賃金が支払われていない」と主張していたが、広瀬裁判官は「雇用契約を結んでいたとは断定できない」と退けた。
ただ、会社側が一時期は月額40万円を支払っていたことなどから「契約が顧問契約である可能性は否定できず、顧問料の支払い請求であれば認められる余地もある」と指摘した。
川尻さんは1994年に阪神に入団。近鉄、楽天でもプレーし05年に引退した。