１億４千万円詐取で古河電工グループ元社員を逮捕　「競馬に…」

　納税額を水増して計約１億４千万円をだまし取ったとして、警視庁捜査２課は１４日、詐欺の疑いで、古河電工グループ会社の「古河ライフサービス」（東京都千代田区）元社員、朝比奈芳明容疑者（４５）＝東京都足立区弘道、懲戒解雇＝を逮捕した。同課によると、朝比奈容疑者は容疑を認めた上で、「本来の納税額との差額は競馬などに使った」などと話しているという。

　逮捕容疑は、平成１７年７月下旬〜１８年４月下旬、消費税を納税するために神田税務署から同社に送られる納税済通知書を隠し、水増しした納税額を記入した偽の納税済通知書を会社に提出。同社から小切手９通計約１億４千万円をだまし取ったとしている。

　朝比奈容疑者は当時、同社の経理を統括。小切手を現金化して本来の納税額の１億円余りは銀行を通じて納税し、残りの約３４４５万円を競馬など遊興費として使用していたという。自分で改竄（かいざん）した銀行の領収書を会社に提出し発覚を免れていたが、１８年５、６月分の領収書を提出していなかったことから事件が発覚、同社が告訴していた。