浅間山の噴火で火災が起きたとの想定で、一斉に山林に放水する消防団員ら=14日、群馬県長野原町 |
浅間山周辺の6市町村や長野、群馬両県、国などでつくる「浅間山火山防災対策連絡会議」などは14日、浅間山噴火に備えた初の総合防災訓練を群馬県長野原町で行った。中規模以上の噴火を想定し、約600人が「万が一」に備えて真剣な表情で取り組んだ。
訓練は気象庁が噴火警戒レベルを「2」(火口周辺規制)から「3」(入山規制)に引き上げる場面でスタート。地震回数の増加などから、中規模以上の噴火も予想される「4」(避難準備)に引き上げた後、中規模噴火が発生したとの想定で避難所設置や消火訓練などを行った。
長野県からは県、小諸市、佐久市、北佐久郡軽井沢町、御代田町の職員らが参加。レベル3で、同連絡会議で申し合わせた登山道への立ち入り禁止や、火口から4キロ付近にある主な道路への注意喚起などを実施。レベル4で、噴出物による山林火災の消火訓練、臨時の連絡会議で決めた国道146号の通行止めを訓練した。
同会議は、浅間山の噴火に備えて2007年度から図上訓練をしているが、14〜16日に長野、群馬両県で「第20回火山砂防フォーラム」を開くのに合わせ初の実地訓練を計画した。同フォーラムでは15日に群馬県嬬恋村で防災や火山の恵みを生かした誘客を議論。16日は山麓の観光施設などを見学し、浅間山登山も行う。