(cache) 連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」

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第12週「連合艦隊再建」

6月14日(月)〜6月19日(土)/第67回〜第72回

家計は相変わらず厳しいのに、高価な戦艦模型作りに没頭する茂(向井理)のことが布美枝(松下奈緒)は理解できなかった。浦木(杉浦太陽)は漫画家の卵の河合はるこ(南明奈)に夢中になるが、はるこは茂を思っているらしく、浦木にはつれない態度だった。浦木は村井家を訪れ、「悪魔くん」がもたらす収入に期待する茂のことをたしなめる。茂の漫画は暗いので、五輪景気に沸く世間のムードに合わないから売れないというのだ。

美智子(松坂慶子)は茂の模型戦艦作りの話を布美枝から聞かされまゆをひそめるが、夫の政志(光石研)は茂の苦境を察するかのようなことを言い、理解を示す。「不良図書から子どもを守る会」の一団が「こみち書房」に押しかけて茂の漫画を低俗だと非難したり、職を失った茂の兄・雄一(大倉孝二)のためになけなしの金を融通するハメになってしまったりと、布美枝は困ったこと続きだった。

布美枝と茂のもとを戌井(梶原善)が訪れ、売れ行き不振のため「悪魔くん」を途中打ち切りにさせてほしいと申し出る。茂と戌井が精魂を傾けて世に送り出した作品だったにもかかわらず、その結果は無残なまでの大失敗だった。茂は戦艦の模型作りに熱中し、幼かったころに故郷の境港で見た連合艦隊とひとりの下士官との思い出話を布美枝に語って聞かせる。
「悪魔くん」の失敗は村井家の家計をさらに圧迫することとなった。茂にはもう質入するものもなく、本格的な生活の危機が近づきつつあった。茂は八百屋で熟しきって値下げになったバナナを買って帰ると、布美枝に戦時中のラバウルでのバナナの思い出を語りはじめた。それはマラリヤが再発して寝込んでいた茂に、仲良くなった現地の子供・トペトロが見舞いに持ってきてくれたバナナの話だった。布美枝には、その子供とバナナが茂の命を救ったのだと思えた。

茂 : それに、オレには自信があった
布美枝 : 自信?
茂 : 絶対に生き抜くという自信だけは残っとった。
それが、バナナを食う力になったのかもしれん

布美枝 : 絶対に生き抜く……
茂 :ほれ、食え。これでよければ、また買ってきてやる
布美枝 : はい
(布美枝と茂、おいしそうにバナナを食べる。)

そんなある日、浦木とはる子が布美枝たちの家を訪ねてくる。浦木は茂に、貸本漫画に見切りをつけて業界新聞の片隅に載る漫画に乗り換えてはどうかともちかける。

茂は浦木からのアドバイスで、戌井と一緒に業界新聞向けの漫画を画く人間の仕事場を訪ねる。しかし、そこには茂とまったく変わらない貧しさがあるだけだった。茂は漫画の表紙だけを美男美女の絵で飾り、内容はいままでどおりの恐ろしいタッチのものにして、少しでも売れるよう工夫をする。布美枝は当てにしていた戌井からの原稿料が入らずに落ち込む。

茂は貧しさの極みのような暮らしに気持ちが弱り、ついに「漫画をやめようか」と漏らす。布美枝はその言葉に驚き、この先もきっとなんとかなると茂を穏やかに励ます。茂はその言葉に勇気をもらい、追い詰められたような気持ちから救われる。戌井から支払われる原稿料は全額に満たないわずかなものだったが、ともに漫画をあきらめずにがんばろうと布美枝も茂も決意する。そんなふたりの目の前で、藍子がひとり歩きをするようになるのだった。