民家窃盗団７人逮捕、容疑で県警　県内など６３件、深夜に侵入

　集団で民家に侵入し盗みを繰り返したとして福井、福井南、あわら、鯖江、越前、坂井、永平寺署と県警捜査１課、県警機動捜査隊の捜査班は１４日までに、窃盗と住居侵入の疑いで２２〜１８歳の男７人を逮捕、１９歳少年を書類送検したと発表した。県警は窃盗団が、昨年末から今年６月上旬までに福井県など４府県で６３件の犯行を繰り返し、被害が約５２０万円に上ることを裏付けた。

　逮捕したのは福井市本堂町、会社員中西英滋（２２）、大阪市中央区、飲食店従業員小宮啓太（２２）の両容疑者＝いずれも同罪で公判中＝と、福井市や鯖江市の塗装工などの１８〜２０歳＝犯行時少年＝の少年５人。福井市の少年（１９）を書類送検した。

　逮捕、送検容疑は２００９年１２月２９日から１０年４月９日までの深夜、８人は２〜６人のグループを組み、福井市など４市町の民家７件に侵入、計約１０２万円（現金約９２万円）を盗んだ疑い。

　捜査１課によると窃盗団は、知人や同じ中学の先輩後輩で構成。中西、小宮容疑者がリーダー格という。主に郊外の民家を狙い、寝静まった未明に無施錠の風呂場高窓などから侵入した。現金を中心に物色したが、重さ約１００キロの耐火金庫を盗み出すケースもあった。

　忍び込む実行役、家の外で待機する見張り、逃走用の車で待機する役などを分担。同課によると盗んだ金は、パチンコなどの遊興費に使ったと供述しているという。

　被害者の目撃情報などから６月に中西容疑者ら２人を逮捕。その後の調べで共犯者を特定した。

　県警は福井市２５件、あわら市１２件、坂井市７件、鯖江市と永平寺町各４件、越前町３件、小浜市２件、越前市１件の犯行を裏付けた。石川県や滋賀県、大阪府でも５件を確認した。

　今年県内では９月末までに、住民がいる家に盗みに入る「忍び込み」は１２２件発生。半数近くがこの窃盗団によるものだった。同課は「集団で家に忍び込み、一歩間違えれば家人に危害が及んでいた」としている。