岐阜市北一色で14日午後、解体中のアルミ加工工場の外壁が倒壊し、私立富田高校2年、川瀬友可里さん(17)=岐阜県大垣市=が下敷きになって死亡した事故で、富田高は15日朝、全校集会を開いて校長が事故を報告し、生徒全員で黙とうして川瀬さんの冥福を祈った。県警は同日、捜査員約20人態勢で実況見分を行い、事故当時の状況を調べている。
岐阜市野一色の富田高校では、午前8時50分から全校集会を開いた。生徒約800人が参加。楠典洋校長は「仲間が命を失ってしまった。命の尊さが身にしみて分かる今日、命の大切さを真剣に考えてほしい」と呼びかけた。1分間の黙とうの間、川瀬さんの同級生約80人の間からはすすり泣く声が聞かれた。
県警の実況見分は午前9時開始。がれきをクレーン車で取り除き、現場の骨組みや作業工程など当時の状況を確認した。解体工事を請け負った岐阜市の「丸萬後藤興業」の従業員や労働基準監督署の職員数人も立ち会った。【石山絵歩、三上剛輝、山盛均】
毎日新聞 2010年10月15日 11時34分(最終更新 10月15日 11時52分)