兵庫県相生市の自宅で2005年、知人女性2人を殺害し、切断した遺体を同県姫路市の港などに捨てたとして、殺人と死体遺棄などの罪に問われた無職高柳和也被告(44)の控訴審判決が15日、大阪高裁であった。湯川哲嗣裁判長は、求刑通り死刑とした昨年3月の一審・神戸地裁姫路支部判決を支持し、被告側控訴を棄却した。
一審判決によると、高柳被告は05年1月9日、交際していた会社員畠藤(はたふじ)未佳さん(当時23)=姫路市=と金銭をめぐって自宅で口論になり、頭部をハンマー(重さ約1.4キロ)で数回殴って殺害した。さらに、自宅に居合わせた畠藤さんの友人の専門学校生谷川悦美(よしみ)さん(当時23)=大阪市=を口封じのためにハンマーで殴殺。2人の遺体をのこぎりなどで切断し、姫路市内の港や同県上郡町の山中に捨てるなどした。
弁護側は控訴審で「被告は知的障害があり、犯行当時心神耗弱状態だった。現在は反省しており、死刑判決は重すぎる」などと主張。無期懲役判決を求めていた。