フィギュアスケートの2010〜11年シーズンはGPシリーズ第1戦のNHK杯(22〜24日・名古屋市ガイシプラザ)で本格的に開幕する。世界選手権(来年3月・東京)で2連覇を目指す女子の浅田真央(中京大)と男子の高橋大輔(関大大学院)の両エースは今季前半のGPで弾みをつけたい。
国際スケート連盟のルール変更に伴い、オフにジャンプの改造に取り組んだ浅田は武器のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の基礎点アップや回転不足による減点緩和が追い風になった。フリーの演技後半に3回転半を入れた新構成で臨んだ2日のジャパン・オープンは2度転倒と不安を残し、新たに師事する佐藤信夫コーチの手腕も試される。
高橋はジャパン・オープンで3季ぶりに4回転トーループを成功し、右ひざ手術からの完全復活を印象づけた。今季からは男子のショートプログラム(SP)で得意のステップが一つ減ったが、プログラムに余裕ができたことで踊り部分などで世界トップの表現力が生きる。昨季5位に終わった前半ヤマ場のGPファイナル(12月・北京)初制覇に期待が懸かる。
NHK杯でシニアGPデビューを果たす昨季の世界ジュニア選手権男子優勝の羽生結弦(東北高)と、女子覇者の村上佳菜子(中京大中京高)も楽しみだ。
(2010年10月13日)