年金機構職員を情報漏えいで逮捕

　日本年金機構が発注した年金記録を照合する業務の入札をめぐり、情報を業者に漏えいしたとして、警視庁捜査２課は１４日、官製談合防止法違反の疑いで同機構職員の高沢信一容疑者（４６）を、競売入札妨害の疑いで旧社会保険庁ＯＢでＮＴＴ子会社「ＮＴＴソルコ」社員の山本一郎容疑者（４３）を逮捕した。

　警視庁によると、いずれも「間違いありません」と容疑を認めている。

　高沢容疑者の逮捕容疑は、コンピューターに入力された年金記録と紙台帳の記録を照合する業務の入札をめぐり、旧社保庁時代に同僚だった山本容疑者に、入札の評価基準などが書かれた仕様書案を事前に漏らした疑い。

　年金機構によると、高沢容疑者は山本容疑者からの依頼を受けて、入札公示前の今年２、３月に複数回、仕様書案が更新される度に情報提供していた。機構の内部調査に、情報漏えいは認めたものの、金品の授受や接待は否定したという。

　年金機構は６月、この事案を発表。ＮＴＴソルコが落札していた一部地域で入札をやり直しており、当初「９月下旬開始」としていた年金の照合作業のスタートが今月にずれ込むなどの影響が出ていた。

（2010年10月14日22時38分  スポーツ報知）

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