核兵器など大量破壊兵器の関連物資の拡散を防ぐための訓練が、アメリカや日本などが参加して14日に初めて韓国で行われ、韓国政府としては、核開発を続ける北朝鮮をけん制するねらいがあったものとみられます。
この訓練は、アメリカが主導するPSI=大量破壊兵器の拡散防止構想に基づいて、核兵器や生物化学兵器の関連物資が海上輸送されるのを阻止するためのノウハウを各国で共有しようというものです。ことしは、初めて韓国南部のプサン沖で行われ、オブザーバーも含めてあわせて15か国が参加しました。訓練では、核関連物資の輸送船に見立てた船舶に、アメリカ軍のイージス艦や海上自衛隊の護衛艦などが近づいたあと、韓国の特殊部隊がヘリコプターから降下して船を制圧しました。韓国は、これまで北朝鮮との関係を考慮して、訓練の視察にとどめていましたが、去年5月に北朝鮮が行った核実験を受けて、今回初めて本格的に参加しました。韓国政府としては、国際社会の非難が集まる中でも核開発を続ける北朝鮮をけん制するねらいがあったものとみられます。