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捜査員ラッキー♪詐欺リーダーひょっこり鉢合わせ
兵庫県警捜査2課は14日、振り込め詐欺を組織的に行ったとして、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑いで住所不定、元山口組系暴力団組長岸本直幸容疑者(46)を逮捕したと発表した。捜査員が居酒屋で夕食を取っていたところ、食事をしに現れて鉢合わせた。振り込め詐欺グループのリーダーで、被害は40都道府県で総額3億2000万円以上に上るとみられる。
捜査2課によると、岸本容疑者が埼玉県にいるとの情報を基に13日夕、男性捜査員8人が同県に入った。岸本容疑者を捜したが見つからず、夜になって、夕食を取るため8人で同県川口市の居酒屋入り。30分ほどたったころ、岸本容疑者が食事をしに1人で現れた。
捜査員の1人が「岸本容疑者によく似たやつだ」と気付いて、ほかの捜査員にも伝え、岸本容疑者がトイレに立って戻ってきた時に、全員が顔を見て「間違いない」と確認。捜査員は先に店を出て路上で待ち伏せ、岸本容疑者が出てきたところで職務質問して身柄を取り押さえ、午後11時52分に逮捕した。
岸本容疑者は8人の捜査員に囲まれて観念したのか、暴れるなど抵抗はせず、氏名や生年月日を正直に述べたという。
振り込め詐欺グループのリーダーで、被害は40都道府県の238人から総額3億2000万円以上に上るとみられる。捜査2課は被害額のほとんどが暴力団の資金源になっていたとみて捜査する。
逮捕容疑は09年11月、グループの8人と共謀。奈良県橿原市の女性(65)に民事訴訟を起こしたとするはがきを送り、電話をかけてきた女性に「弁護士費用が必要」などとうそを言って計100万円をだまし取った疑い。
捜査2課によると、岸本容疑者は「覚えがない」と容疑を否認。今年7月に暴力団の上部団体から破門になったと話しているという。
偶然の“お手柄”となり、同課は「まじめにやっていると、こんなこともありますよ」とうれしそうだった。
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