どうなる魔裟斗VS川尻!? DREAM座談会出張版

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Friday, 2009.07.10

 魔裟斗VS川尻達也戦の行方について、様々な所で激論中。そこで今回は、DREAM座談会出張版として、7・13MAXの魔裟斗VS川尻戦について、笹原圭一DREAMイベントプロデューサー、佐伯繁DREAM広報、世界のレフェリー・島田裕二氏の3人に登場してもらった。

魔裟斗は試合中に怒らない(島田)

――今回は『DREAM座談会』出張版としてK-1サイトにてお届けしたいと思います。さっそくですが、テーマはMAXの魔裟斗VS川尻達也ということなのですが…。
島田 いい試合だね。久しぶりにヒリヒリするね〜。
笹原 島田さんて、魔裟斗選手の試合をレフェリーしたことありますよね?
島田 うん、魔裟斗VSクラウスの決勝もやってるよ。
まあ、魔裟斗VS川尻はいい試合だけど、魔裟斗選手が打ち合うかどうかだね。ほぼ打ち合わないと思うけどね。魔裟斗VSザンビディスもそうじゃん。ローキックで潰して、前蹴りでっていう。ブアカーオに自分がやられたみたいに、厳しい闘いになって、イライラして川尻選手がつっこんで行った所をカウンターのパンチもらってポイントアウトされそうな気がする。
――なるほど〜、さすが世界のレフェリーですね(笑)。
島田 だろ!? 実は、魔裟斗選手って試合中は怒らないからね。絶対に冷静だから。去年優勝したとき、ダウン取られて、ダウンを盛り返したじゃない。でも、あそこで怒るとポイントアウトされるんだよ。冷静に「ダウン取られたな。よし、ポイント戻していこう」と思うから、リセットしてまたジャブから行くんだよ。ダウン取られて、「コノヤロ〜!」って行っちゃうと、またポイント取られちゃう。ポイント返せるって言うのは、冷静さがあるってこと。練習してるもん。心から尊敬する格闘家の一人だよ。

全部持ってこないと(笹原)

笹原 戦略とか戦術とかは分からないですけど、“魔裟斗”っていうのは今やK-1の象徴じゃないですか。本来であれば、K-1 MAXの選手とやらなきゃいけない訳ですよ。それが川尻選手とやる。トップに立った人間は、(引退する時に)自分の持っている蓄え、財産を下の選手に全部あげて去って行かなきゃいけないと思うんです。個人的にそういう散り際が好きだっていうのももちろんあるんですが、たとえば、高田(延彦)さんも田村(潔司)さんに負けて、千代の富士は貴乃花に負けて辞めていく。本来ならMAXの選手がやらなきゃいけない所を、たまたま川尻選手は幸運があってそういう立場になったんだから、それを全部持って来るべきだと思いますね。
――武田幸三戦みたいな感じになりそうにないですか?
島田 ならないよね。武田選手は打ち合ってくれるから勝機があったけど、魔裟斗選手は武田選手じゃないからね。川尻選手が勝つとしたら、KID選手が村浜選手に勝った時みたいに、フェイントだろうね。
佐伯 あえてタックルに行って欲しいね(笑)。タックル行った瞬間、会場はブーイングの嵐になって、そうすると冷静な魔裟斗選手もカッとなるんじゃないかと。
島田 レフェリーチェックの時に胸を突き飛ばすとか(笑)
笹原 実際に反則してはまずいですけど、心の持ち用としては「何をやってでも勝つ」ってことなでしょうね。

体の力強さが違いますよ(佐伯)

佐伯 まぁ、勝負を分けるのはローキックですよ。魔裟斗選手はローキックで行くと思いますよ。5年くらい前にキックボクサーVS総合格闘家ってやった時も、全員ローでやられて負けてるんですよ。当時、総合格闘家はローキックにまったく対応出来なかったから。1R終わったら、もう足が動かないんだよね。それは川尻選手も分かってるから、僕はどっちにしても殴りに行くと思う。
島田 ローキックの間合いを消そうとするから、前に前に出たらいいよね。
佐伯 普通に距離とったら勝てる訳ないんだから、一か八か勝負に行くと思いますよ。前に出て。
島田 その時に前蹴りで来させないようにするのが魔裟斗選手だから、それをどうさばくかだね。
佐伯 短期決戦になると思いますね。
笹原 ところで、魔裟斗選手って今、体重どのくらいなんですかね? 川尻選手は計量終わって、当日は体重戻してくるから、75〜76kgになってると思う。その差があると思うんですよ。
佐伯 体の力強さは遙かに違いますよ。
笹原 それが前蹴りさえも跳ね返す力なのか、それとも食らっちゃうのか。
佐伯 シュートボクシングルールだったらね…(笑)。
島田 相手のスネを折る様なロシアンカッターとか出ればね。久々にK-1の会場に行こうかと思ってね。

勝ってDREAM.10に出ろ!!(島田)

――ポイントは前蹴りと、当日の体重も気になりますよね。
笹原 キックボクシングの選手はそんな戻さないイメージがありますからね。
島田 フットワーク悪くなっちゃうから。でも魔裟斗選手はスタミナあるからね。
佐伯 どっちにしても1R勝負ですよ。2Rいったら、完全に川尻は負けるね。
笹原 やっぱり“名勝負”って言うのは試合前に熱く語れて、終わっても語れる試合じゃないですか。今年上半期で一番「決闘」の匂いが漂ってますよね。
島田 そのお陰で7・20のDREAM.10がさっぱり話題にならないっていうのが…(笑)。
笹原 まあまあ、でも川尻選手が勝てば、KID選手とか、魔裟斗選手とか誰もが知ってるスターになる可能性がありますよ。
島田 勝って、20日もやればいいんだよ! 「20日、DREAMに出ます! 誰かやりたいヤツいませんか!?」みたいな宣言をすると。
――7・13 MAXが盛り上がれば、7・20 DREAM.10につながるんじゃないですか?
佐伯 もし勝ったら、20日のDREAMで川尻選手のイベントしようよ!
島田 13日に勝ったらそのまま、会場でDREAMチケット即売会ですよ!
笹原 はい、では川尻選手に勝って頂きましょう!!■

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