【コラム】海洋面積が中国の3倍に及ぶ日本(下)

 最東端の南鳥島は、東京から1800キロ離れた太平洋上にあり、グアム島近くに位置する。大海のど真ん中に、ソウル・ワールドカップ競技場のわずか1.5倍ほどの小さな島がぽつりと浮かんでいる状態だ。

 興味深いのは、南鳥島の住所だ。日本は軍用機で5時間もかかる離れ小島の行政区域を「東京都」とした。住民もいないこの島を、首都と見なして守るという強い意志の表れといえる。

 最南端にある沖ノ鳥島の住所もやはり、「東京都」で始まる。この島の最高峰(?)は海抜わずか15センチ、海面上に出ている面積は10平方メートルにすぎない。ダブルベッドの大きさほどの「岩礁」に等しいのだが、これを守ろうとする日本の努力は涙ぐましいものがある。万が一の水没を避けるため、4000億ウォン(約300億円)を投じて防波堤を築き、チタニウム合金の金網で覆っている。

 このおかげで日本は、沖ノ鳥島の周辺200カイリに40万平方キロのEEZを確保できた。ダブルベッドほどの島一つでも、韓国のEEZ(約30万平方キロ)の全合計面積を上回る領域になる。こうして太平洋の北西部を自国の領海にした日本が、東海(日本海)の独島(日本名:竹島)まで奪い取ろうと圧力をかけている。

 それを考えると、故・李承晩(イ・スンマン)元大統領の「無鉄砲な」独島先占がありがたく感じられる。国力のなかったこの時代に「李承晩ライン(海洋主権線)」を宣言(1952年)し、軍隊を派遣して日本の船舶を追い出した。これがなければ、独島の運命は今ごろどうなっていたか、想像もしたくない。

朴正薫(パク・チョンフン)社会政策部長

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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