県は西部の救急患者を県防災ヘリコプターで広島市の3病院(広島大病院、県立広島病院、広島市民病院)に搬送する際、県立中央病院(出雲市)の医師が同乗する運航を18日から始めると発表した。医師不足が深刻な県西部の医師の負担を軽くするための措置。
県医療政策課によると、県防災ヘリは出雲空港(斐川町)から出発。県西部の急患を県立中央病院、島根大医学部付属病院(出雲市)へ搬送する場合、西部の医師が同乗しなくて済むよう、受け入れ病院の医師が同乗して西部に向かう運航を3月から実施している。今回はさらに広島市内の3病院への搬送に、県立中央病院の医師が同乗する仕組みに拡充した。
県西部から広島市の3病院へ救急車で搬送したのは09年で10件。この実績のほか、3病院はヘリポートがあって医師同士の引き継ぎが円滑にでき、医師がすぐに帰れることなども考慮して決まった。県では隠岐からの急患搬送に県防災ヘリを活用してきており、来年度は新たにドクターヘリを導入する方針を示している。【御園生枝里】
毎日新聞 2010年10月14日 地方版