60代男性が大負け、カジノ側に21億ウォン賠償命じる

損害額の15%

 江原道旌善郡のカジノ「江原ランド」で、3年間に約231億7000万ウォン(約16億9250万円)の損失を出した60代の男性に対し、江原ランドが約21億2000万ウォン(約1億5500万円)を返すべきだ、という判決が下った。

 ソウル高裁民事7部(李漢周〈イ・ハンジュ〉裁判長)は13日、「無理な賭博(とばく)に手を出すようそそのかした」として、Jさん(63)が江原ランドを相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、「江原ランドはJさんに対し、約21億2000万ウォンを支給するように」という判決を言い渡した。

 Jさんは2003年4月から06年11月にかけ、江原ランドのカジノで333回にわたってバカラゲームなどに興じ、約231億7000万ウォンの損失を出した。これに対しJさんは、「ギャンブル中毒になった客を十分に保護せず、限度を超えた賭け金を黙認するなど、規定に違反した」として、293億ウォン(約21億3800万円)を弁償するよう求め訴訟を起こした。高裁は「ほかの人がJさんに代わって金を賭けるといった行為を江原ランドが黙認したため、限度を超えた賭博を許したという事実が認められる。また、家族が出入りの制限を求めていた以上、少なくとも3カ月以上利用を禁止すべきだったにもかかわらず、「制限についての要請を撤回する」という電話があってすぐに出入りを認めたことも、規程に違反している」と付け加えた。

 しかし裁判所は、「射幸心を抑えることができず、ギャンブルにのめり込んだという原告の過ちが、損害の主な原因だ」と指摘した。このため、請求額のうち、Jさんが実際に被った損害額として認められた、約141億4600万ウォン(約10億3200万円)の15%に当たる約21億2000万ウォンについて、江原ランドに弁償を命じた。

鄭智燮(チョン・ジソプ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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