ファン氏死去:保守系団体が追悼大会

ソウル市内2カ所、3代世襲への非難も

 今月10日に死去したファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党書記の告別式が行われる14日、ソウル市内の2カ所で、「故ファン・ジャンヨプ`先生を偲び、北朝鮮の3代世襲を非難する国民大会」が行われる。

 反人道犯罪調査委員会や拉致被害者家族会などの保守系団体は14日午後3時、ソウル駅前広場で集会を開く。参加団体は「ファン・ジャンヨプ先生は、世界でも類例のない人権弾圧国家・北朝鮮の体制に立ち向かい、北朝鮮の自由と民主化のために尽力してきたが、ついに望みを果たせぬまま永眠された。先生が北朝鮮の自由と民主化、韓半島(朝鮮半島)の統一のために捧げた偉大な人生に尊敬の念を表するため、集会を開くことにした」と発表した。

 また、「先生の遺志を受け継ぎ、3代にわたる世襲独裁体制を終息させることで、北朝鮮の同胞たちの自由と人権を保障すると共に、大韓民国のアイデンティティーの確立を通じ、韓半島の平和的手段による統一を実現できるよう取り組んでいく」と述べ、さらに「北朝鮮の3代にわたる世襲に沈黙する北朝鮮追従勢力は覚醒せよ。反人道犯罪者の金正日(キム・ジョンイル)総書記を国際刑事裁判所へ訴えよう」と主張した。このほか、参加団体は、後継者の金正恩(キム・ジョンウン)氏の写真を、豚の胴体をかたどった物体に張り付け、汚物を投げ付けるパフォーマンスも行う予定だ。

 一方、14日午後2時からは、ソウル鍾路区の韓国キリスト教100周年記念館の大講堂で、国民行動本部の主催によるファン元書記の追悼大会が行われる。国民行動本部のソ・ジョンガプ本部長は、「『3代にわたる権力の世襲は、北朝鮮では常識だ』と発言した、民主党の朴智元(パク・チウォン)院内代表はなぜ、哨戒艦『天安』の爆沈事件が北朝鮮の犯行だという『常識』を認めないのか。故ファン・ジャンヨプ先生は、『太陽政策を唱えた人たちは、国民をあざむく反逆行為を敢行した偽善者だと評価すべきだ』と仰った」と語った。

 ソ本部長はまた、「ファン先生は北朝鮮の支配層の考えや行動、戦略について最も濃密な情報を提供し、いつも7000万人の韓民族(朝鮮民族)の将来に対し忠告し続けた。先生の肉体はなくなったが、民族に対する愛情、真実を見据えた偉大な精神は、永遠に消えることはないだろう」と述べた。この日の行事では、月刊朝鮮の趙甲済(チョ・ガプチェ)元代表や、本紙の姜哲煥(カン・チョルファン)記者(北朝鮮民主化委員会副委員長)、「自由北韓放送」の金聖民(キム・ソンミン)代表、脱北者の詩人チャン・ジンソン氏などが演説する予定だ。

アン・ジュンホ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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