【社会】「クマの生息地復元 考えて」 猛暑で捕殺大幅増2010年10月13日 朝刊 日本熊森(くまもり)協会(兵庫県西宮市)によると、猛暑の今年は、えさとなる木の実が不作でクマが人里に下りてくるケースが多く、捕殺数は例年を大幅に上回っている。 協会の集計によると、本年度の捕殺数は9月末までの半年間で1064頭と、2009年度の969頭をすでに上回った。10月以降は例年捕殺数が増える傾向にあり、やはり猛暑で過去最多だった06年度(4340頭)に迫る可能性もあるという。 協会は現在、国連地球生きもの会議会場隣の白鳥公園で開催中の交流フェアでツキノワグマの厳しい生息実態のパネル展示を実施。協会の白川勝也さん(35)は「クマの生息地復元を一緒に考えてほしい」と話し、クマと人が共生できる森林環境の再生を訴えている。 日本ツキノワグマ研究所の米田一彦理事長(62)は「若いクマの捕殺が多く、繁殖に影響を及ぼしかねない」と憂慮。「畑で果物をとるだけなら奥山に逃がすなど、危険性に応じて対応してほしい」 PR情報
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